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(28)膠原病と妊娠・遺伝《2》 薬の用法に気を付けて

「関節リウマチで治療中ですが妊娠を希望します。どのような注意が必要ですか?」という質問には「妊娠は普通は問題ありません。ただし処方されている薬については用法に気を付けないといけません」と答えます。

抗リウマチ薬のメトトレキサート、アラバは赤ちゃんに奇形を起こすおそれがありますので、服用中は妊娠を避けなければなりません。妊娠を希望される場合は3カ月間服薬を中止します。

ステロイドや抗リウマチ薬のサラゾスルファピリジンには胎児への催奇形性はありませんので、妊娠が判明するまで使用することができます。ステロイドは妊娠中も使用できます。生物学的製剤も世界中で使用経験が増えて、安全に使えることが明らかになってきていますが、妊娠中は原則中止します。

21世紀になって分子生物学の技術がとても進歩し、人の遺伝子情報も比較的短時間で分かるようになってきました。膠原病の領域でも、病気にかかりやすい遺伝子の探索が世界的な規模で行われるようになりました。

その結果、膠原病にかかりやすい遺伝子が数十個程度あり、それらの組み合わせによって、さまざまな膠原病を発症することが分かってきました。それぞれの遺伝子の変化が膠原病のどのような症状と関係があるのか、日本を含めた世界中の研究者が調べています。

「膠原病は遺伝しますか?」という疑問には「膠原病は、病気にかかりやすい遺伝子がたくさんそろって、さらにさまざまな環境因子が加わって初めて発症します。子供が膠原病の親と全く同じ遺伝子と環境因子を持ちあわせることはあり得ません。ですから膠原病が子供に遺伝することは通常はありません」と答えます。

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