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(22)多発性筋炎と皮膚筋炎 自己免疫が筋肉を攻撃

人間の筋肉には、身体を動かす横紋筋、内臓を作っている平滑筋、心臓を作っている心筋の3種類があります。その中で、「免疫の反乱(自己免疫)」によって横紋筋が攻撃されるのが膠原病の一つである多発性筋炎です。身体を動かす横紋筋に炎症が起こると、筋肉の収縮がうまくいかなくなり筋力が低下してきます。多発性筋炎は筋肉だけの症状ですが、それに皮膚症状を伴ってくるのが皮膚筋炎です。

日本には約2万人の患者がいます。5〜15歳と40〜60歳の二つの発症のピークがあります。女性の患者が男性の3倍多いことも他の膠原病と同様です。

病気の進行は比較的緩やかですが、身体の中心に近い部分(腕、太もも、首、肩、腰)の筋力が弱くなってきます。さらに進行すると、しゃがんだ姿勢から立ち上がりにくい、階段が登りづらい、髪をとかしづらい、持ったものが重く感じるなどの症状が表れてきます。喉の奥の筋肉も横紋筋で出来ているので、ものが飲みこみにくくなったり、気管に食べ物が入ってしまい、肺炎を起こすこともあります。

皮膚筋炎では赤紫色の皮疹が両まぶたに出るのが特徴です。また手指の関節の外側にかさかさと盛り上がった皮疹が現れます。

筋肉の症状があまりはっきり出てなくても間質性肺炎が急に進む場合(特に皮膚筋炎)もあります。また特に皮膚筋炎では悪性腫瘍(がん)を高率に合併しますので、念入りに検査を行います。

治療には副腎皮質ホルモンが大部分の患者で効果を示します。無効の場合には、免疫抑制薬を使用します。免疫グロブリンの大量投与も大変有効で最近保険適用になりました。

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