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(21)強皮症 手指の先から皮膚が硬化

寒い所に行くと指が急に真っ白に―。これはレイノー現象と言って、膠原病の一つである強皮症の患者の90%以上に認められる症状です。寒さの刺激だけではなく精神的な緊張でも現れることがあり、強皮症が始まる数年前から認められます。

強皮症は病名通り皮膚が硬くなる病気です。手指の先から硬化が始まり、身体の中心まで及ぶこともあります。初期では「皮膚がつまみにくい」だけで、自覚症状が無い場合もまれではありません。

進行すると毛根や汗腺が消失し、皮膚がつっぱり光沢が出てきます。顔面に硬化が及ぶと表情が変わったり、口を十分に開けなくなることもあります。発症しやすい年齢は30〜50代で、日本では女性が男性より10倍多いことが分かっています。

強皮症は、「限局性強皮症」「びまん性強皮症」の大きく二つのタイプに分かれます。限局性強皮症は症状が手指で収まります。手指以外も硬化して内臓が線維化(硬化)することもあるびまん性強皮症は4〜5年かけて病状が進みます。

びまん性の約20%の患者は肺線維症を伴います。空せきと息切れが特徴で、進行すると肺活量が著しく低下します。肺血管の抵抗が高くなり、肺高血圧症になることがあります。進行すると血液が流れず、息切れや呼吸困難を起こします。

消化管にも線維化が起こり、食道を食べ物が通りにくくなったり、食べ物の逆流による食道炎を起こします。腎臓の血管や心臓の筋肉も線維化を起こすことがあります。

残念ながら完全に良くする治療法はまだ確立していません。治療は対症療法が中心になりますが、超大量の免疫抑制薬の投与によって皮膚硬化や肺の線維化を抑制できる可能性が報告されています。

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