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(17)全身性エリテマトーデス《2》 体守る兵隊の「反乱」

全身性エリテマトーデス(SLE)は、遺伝子情報の源であるDNAに対する抗体が体内にできてきます。他にも白血球、血小板などさまざまな自己の成分に対する抗体(自己抗体)が作られるのがSLEの特徴です。

人間や動物は微生物やウイルスなど外敵から身を守るため、免疫システムを備えています。マクロファージ、リンパ球、抗体というさまざまな「武器」を用いて、押し寄せてくる「敵」と戦っています。

自分の体を戦国時代の城と考えてみてください。周りには「隙あらば城を攻め落とそう」ともくろむ敵(微生物やウイルス)がたくさんいます。

その侵入を懸命に防いでいるのが免疫システムです。白血球、マクロファージ、リンパ球は、体を張って敵を防ぐ兵隊です。抗体やキラー細胞は、やりや鉄砲のように武器で攻撃する兵隊です。兵隊たちは普段は指揮官のもとで整然と、押し寄せてくる外敵から城を守っています。

その兵隊たちが突然自分の城を攻撃してしまう、そのような「兵隊の反乱」が自己免疫疾患と呼ばれる病態です。関節リウマチやSLEなどの膠原(こうげん)病が該当します。関節リウマチは、関節の滑膜が「反乱兵」の攻撃目標になりますし、SLEは、DNAや白血球、血小板が味方の兵隊たちにより攻撃されます。

「免疫力を高める」とよく言われますが、SLEは逆に「免疫力が高すぎるから起こる」といって良いかもしれません。ですから治療は、免疫を抑制する薬(副腎皮質ステロイドやその他の免疫抑制薬)が使われます。女性ホルモンは免疫力を高めることが分かっています。SLEや他の膠原病が女性に多い理由の一つです。

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