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(16)全身性エリテマトーデス《1》 腎臓や中枢神経にも異常

「全身性?」「エリテマトーデス?」。いかにも難しそうな病名ですが、日本には10万人ほどの患者がいて関節リウマチに次いで多い膠原病です。「Systemic(全身の)Lupus(オオカミにかまれた痕)Erythematosus(赤い斑点)」が英語名です。通常は頭文字をとってSLEと呼びます。

顔に赤い斑点が出来ることから、当初は皮膚科の病気と考えられていましたが、「全身性」と呼ばれるように内臓の病変を伴う病気です。患者の多くは10代後半から40代前半、それも女性が男性の10倍もかかりやすい病気です。

症状は関節痛、熱が続く、手足のむくみ、口内炎などです。また髪の毛が抜ける、左右の頬から鼻にかけて赤い斑点が出る《蝶(ちょう)型紅斑》、霜焼けのような斑点が指先に出る、直射日光に当たると具合が悪くなる、といった症状もありリウマチ専門医は「SLEかな」と疑います。

関節リウマチと同様に自己免疫疾患で、特にDNAに対する抗体(自己抗体)が出来ることがSLEの特徴です。この抗DNA自己抗体が組織や臓器に取り付きます。その結果、皮膚を含む全身にさまざまな異常が起きてきます。

SLEの代表的な病変は、腎臓と中枢神経(脳)に現れます。腎臓の異常は「ループス腎炎」と呼ばれ、たんぱく尿と血尿が認められます。神経の異常は「中枢神経ループス」と呼ばれ、けいれん、意識障害、精神症状などのさまざまな神経症状が出ます。

その他、肺に水がたまる、心臓の弁の異常、貧血、リンパ球や血小板が少なくなる、流産を繰り返す、なども見られます。まさに全身の病気です。

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