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(11)新薬の光と影《2》 副作用起こす可能性も

クスリは逆から読むと「リスク」―。全ての薬剤は副作用を起こす可能性があります。世の中に初めて出る薬の場合、有効性もさることながら、安全に使えるかどうかの検証がとても大切です。

生物学的製剤(バイオ)の販売に際し厚生労働省は、使用中の全患者に対する安全性調査を製薬会社に義務付けました。バイオのTNF阻害薬3種類で約2万7千例、IL―6阻害薬で7千900例などと安全性に関する日本人の膨大なデータが集積されております。

その結果、入院を必要とする副作用が使用者の5%前後に現れ、中でも感染症が多いことが明らかになりました。細菌性肺炎は1〜2%出現します。また一般の人はかかりづらい特殊な肺炎や結核も一定頻度で認められます。

結核は、バイオが使われ出したころに発症者が多く、以降は検査が義務付けられるようになりました。結核にかかったことがある人やツベルクリン反応が強陽性の場合は抗結核薬を予防のために内服します。その結果、バイオ使用時の結核発症は激減しています。

しかし、細菌性肺炎はいまだに1〜2%の割合で認められます。高齢者、これまで肺の病気にかかった人、ステロイド使用者、糖尿病を合併している患者はリスクが高いことが分かってきましたので、バイオ投与は慎重にします。すでにバイオを投与している患者も「体調がいつもと違っている、特に息苦しかったりせきや熱がある」場合はかかりつけ医に連絡することを徹底します。

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