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(6)関節の火事 ぼやのうちに「消火」を

関節リウマチは名前の通り関節が侵されますので、「骨や軟骨が直接病気になる」と思われがちですが、実は関節の骨と軟骨を覆っている薄い膜(滑膜)から病気が始まります。

この滑膜は関節がスムーズに動くための潤滑油を分泌したり、軟骨に栄養を補給する役割を果たしていますが、そこに炎症が起きるのが関節リウマチです。炎症とはまさに読んで字の通り「火事」のことです。ですから「関節リウマチとは関節の火事である」とも言えるわけです。

炎症を起こした滑膜から産生される酵素で軟骨が溶け始めます。同時に破骨細胞という文字通り「骨を食い破る細胞」が増えて、関節の破壊が進行します。関節の近くの腱(けん)にも炎症が起きることがよくあります。

関節の破壊は通常病気の発症後、半年ほどから始まります。ですから、破壊を予防するためには、治療はできるだけ早期に開始する必要があります。少なくとも2年以内、できれば半年以内が望ましいのです。すなわち「ぼやのうちに確実に火を消すこと」がとても大切なわけです。

関節の破壊が進行してくると、関節を曲げたり伸ばしたりすることができる範囲が少なくなります。次いで関節面が少しずれ始め、次第に筋肉の萎縮が起こり、関節の収縮ができなくなり、変形が進行します。さらに関節面が合わなくなり、脱臼や強直(関節の硬直化)が生じます。筋肉の萎縮や腱の断裂が起きると、リウマチ変形といわれるさまざまな変形が起こってきます。

膝の関節や股関節の破壊は、初期には少ないのですが、これが起きると歩行困難になり、さらに悪化すると寝たきりになってしまうこともあります。

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