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regorafenib(レゴラフェニブ)投与後の画像変化と治療効果に関する
後方視的コホート研究(KSCC1603)


1.臨床研究について

当院では、以下の臨床研究に参加しております。この研究は、通常の診療で得られた過去の記録をまとめることによって行います。このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とした医学系研究に関する倫理指針」(平成26年文部科学省・厚生労働省告示第3号)の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

九州大学病院では、最適な治療を患者さんに提供するために病気の特性を研究し、診断法、治療法の改善に努めています。このような診断や治療の改善の試みを一般に「臨床研究」といいます。その一つとして九州大学病院消化器・総合外科では、現在切除不能な進行・再発結腸・直腸癌の患者さんを対象として、レゴラフェニブ投与後の画像変化と治療効果に関する「臨床研究」を行っています。
今回の研究の実施にあたっては、九州大学医系地区部局臨床研究倫理審査委員会/当院の倫理審査委員会の審査を経て、研究機関の長より許可を受けています。この研究が許可されている期間は、平成29年7月31日までです。

2.研究の目的や意義について

レゴラフェニブが投与された大腸癌患者さんの投与前後の転移巣の臨床所見ならびに画像所見を収集し、画像所見の変化と有効性ならびに今後の病状についての医学的な見通しとの関連性について検討することを本研究の目的としています。
これまで、レゴラフェニブに関する画像所見の変化と有効性の関連性に対する症例報告はされていますが、まとまった報告は行われていません。
本研究により、どのような画像所見を有する患者さんが治療による効果が期待できるかに関して解明され、その結果レゴラフェニブによる治療を行うべき患者さんが画像所見で明らかになることなどが期待されます。

3.研究の対象者について

一次登録の対象者:以下の適格規準を満たす方を対象とします。
  1. 結腸・直腸癌の方
  2. NTT東日本札幌病院において2013年3月25日〜2016年5月31日までにレゴラフェニブが投与された方
  3. PS 0〜1の方

    ※PS(パフォーマンスステータスの略)は全身状態の指標の一つです。PSが0とは、まったく問題なく活動できる、発症前と同じ日常生活が制限なく行える方。PSが1とは、肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる方を指します。

二次登録の対象者:一次登録の適格基準を満たし、かつ下記の適格基準を満たす方を対象とします。
  1. 肺転移もしくは肝転移を有する
  2. レゴラフェニブが初回量120mg以上で投与している
  3. レゴラフェニブ投与開始後初回CTまでのレゴラフェニブの投与日数が休薬を除き35日以上である。
  4. 同一施設内で撮影された投与前後のCTがある。
  5. レゴラフェニブ投与前28日以内にCTを撮影している。
  6. レゴラフェニブ投与開始から8〜12週以内にCTが撮影されている。

研究の対象者となることを希望されない方は、下記連絡先までご連絡ください。

4.研究の方法について

この研究を行う際は、カルテより下記の情報を取得します。取得したデータと電子カルテに保存されているレゴラフェニブ投与前と投与開始後に撮像されたCT画像を、KSCC登録・データセンターCReS九州に郵送で送付します。この際、個人を特定できる情報は削除されます。
KSCC登録・データセンターCReS九州に集められたCT画像を用いて、肺転移巣ならびに肝転移巣の大きさの変化についての評価を九州大学大学院医学研究院臨床放射線科学分野の放射線医2名が行います。
画像評価と取得した情報の関係性を、国立病院機構九州がんセンター臨床研究センター腫瘍情報研究部腫瘍統計学研究室の下川元継のもとで分析し、治療効果ならびに今後の病状についての医学的な見通しとの関連を探索的に解析します。
解析結果はデータセンターと参加施設(九州大学消化器・総合外科学分野を含む)へ報告されます。

取得する情報
  1. 年齢
  2. 性別
  3. 身長
  4. 体重
  5. ECOG-PS( Performance Status: 全身状態の指標の一つで、患者さんの日常生活の制限の程度を示します)
  6. 病歴に関する情報
    • 原発巣
    • 転移巣(肺転移,肝転移,その他の臓器転移の有無)
    • レゴラフェニブ開始までの治療期間(周術期化学療法を除く初回化学療法開始からの期間,もしくは転移巣切除からの期間のいずれか長い方)
    • 臨床病期
    • RAS遺伝子変異の有無
      (大腸がんの治療には、がん細胞の増殖に関係する特定の分子を標的とした治療薬(分子標的薬)として抗EGFR抗体薬(がん細胞増殖を抑える薬)が使われています。RAS遺伝子は多くの悪性腫瘍で変異が認められる遺伝子で、KRASとNRASの2種類があります。RAS遺伝子の変異がある患者さんと変異のない患者さんでは、有効な抗EGFR抗体薬は異なるため、抗EGFR抗体薬の治療方針決定のために、これら遺伝子の変異を調べます。)
    • 腫瘍マーカー値(推移)
    • 前治療レジメン数
    • 前治療歴(レジメン,開始日および終了日)(TAS-102投与の有無)等
  7. レゴラフェニブの投与に関する情報(投与量,投与期間,総投与量等)
  8. CT所見(投与前(レゴラフェニブ投与28日以内)・投与後(投与開始から8〜12週以内に撮像))
    • 肺転移巣:空洞化の有無と投与後出現の有無 or 投与前から有の場合は拡大の有無
    • 肝転移巣:投与前後のCT値の変化
  9. RECIST(レシスト) v1.1に基づく抗腫瘍効果
    (RECIST(レシスト)とは固形がんに対して抗がん剤治療の効き目を評価する世界統一基準です。がんの数や大きさ(標的病変)とそれ以外の測定項目(炎症や腹水など、非標的病変)の両方をあわせて判定します。)
  10. レゴラフェニブ投与による有害事象
  11. レゴラフェニブ後の次治療の有無並びに使用薬剤
  12. 生存期間,無増悪生存期間

5.個人情報の取扱いについて

あなたのCT画像、カルテの情報をこの研究に使用する際には、あなたのお名前の代わりに研究用の番号を付けて取り扱います。あなたと研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、九州大学大学院医学研究院消化器・総合外科学分野内のインターネットに接続できないパソコンに保存します。このパソコンが設置されている部屋は、同分野の職員によって入室が管理されており、第三者が立ち入ることはできません。
また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、あなたが特定できる情報を使用することはありません。
この研究によって取得した個人情報は、九州大学医学研究院消化器・総合外科学分野 教授・前原喜彦の責任の下、厳重な管理を行います。
あなたのCT画像、カルテの情報を登録・データセンター 一般社団法人 九州臨床研究支援センター(CReS九州)及び解析機関である国立病院機構九州がんセンター 臨床研究センター腫瘍情報研究部腫瘍統計学研究室へ郵送する際には、九州大学にて上記のような個人情報に関する処理をした後に行いますので、あなたを特定できる情報が外部に送られることはありません。

6.試料や情報の保管等について

情報について
この研究において得られたあなたのカルテの情報やCT画像等は原則としてこの研究のために使用し、研究終了後は、九州大学医学研究院消化器・総合外科学分野において同分野教授・前原喜彦の責任の下、10年間保存した後、研究用の番号等を消去し、廃棄します。
また、この研究で得られたあなたの情報は、将来計画・実施される別の医学研究にとっても大変貴重なものとなる可能性があります。そこで、前述の期間を超えて保管し、将来新たに計画・実施される医学研究にも使用させていただきたいと考えています。その研究を行う場合には、改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し、承認された後に行います。

7.研究に関する情報や個人情報の開示について

この研究に参加してくださった方々の個人情報の保護や、この研究の独創性の確保に支障がない範囲で、この研究の計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます。資料の閲覧を希望される方は、ご連絡ください。
また、ご本人からの開示の求めに応じて、保有する個人情報のうちその本人に関するものについて開示します。情報の開示を希望される方は、ご連絡ください。

8.研究の実施体制について

この研究は以下の体制で実施します。

研究実施場所
(分野名等)
九州大学大学院医学研究院消化器・総合外科学分野
九州大学大学院医学研究院臨床放射線科学分野
研究責任者 九州大学病院消化管外科(2) 講師 沖 英次
研究分担者 九州大学大学院医学研究院外科分子治療学講座 准教授 佐伯浩司
九州大学病院消化管外科(2) 助教 中島雄一郎
九州大学大学院医学研究院消化器・総合外科 助教 杉山雅彦
九州大学大学院医学研究院外科分子治療学講座 助教 藏重淳二
九州大学先端融合医療レドックスナビ研究拠点 特任助教 中西良太
九州大学大学院医学研究院臨床放射線科学分野 准教授 西江昭弘
九州大学大学院医学研究院分子イメージング・診断学講座 助教 川波 哲
統括研究責任者 JCHO九州病院 血液・腫瘍内科 医師 牧山明資
共同研究施設 国立病院機構九州がんセンター 臨床研究センター
腫瘍情報研究部腫瘍統計学研究室 下川元継
別紙参照
登録・データセンター 一般社団法人 九州臨床研究支援センター(CReS九州)
〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1 九州大学病院内
TEL:092-631-2920 FAX:092-631-2929
E-mail:kscc2@cres-kyushu.or.jp

9.相談窓口について

この研究に関してご質問や相談等ある場合は、下記担当者までご連絡ください。

【問い合わせ先】
担当医師: NTT東日本札幌病院 消化器内科 太宰 昌佳(Masayoshi Dazai)
〒060-0061 北海道札幌市中央区南1条西15丁目
TEL:011-623-7520