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看護部総括

看護部長 本川 奈穂美

2013年は、看護部新体制の2年目となります。『安全・安心で質の高い看護の提供』と『看護業務の効率化』のため、看護師育成と看護体制の構築を目指してきました。

看護部長に就任した1年目から、フル稼働状態の看護現場をなんとかしなければとの思いで、効率的人員配置や相互応援体制の構築を進めてきました。少々強引なところもあったと振り返りますが、外来において看護師のスキルは向上し、複数部署を担当できる看護師が確実に増え、繁忙や急な欠員に備えた人的フォロー体制の整備は進んでいます。病棟においては、平日の午前あるいは午後は、すべての病棟の看護師1名が外来助勤を担う体制が定着しました。病棟繁忙時の緊急応援に外来看護師が協力してくれる場面もあり、病棟間の相互応援も可能となっています。相互応援体制により、相互理解が促進し、患者さん理解や注射手技・採血ルール等の現状把握や看護技術向上の機会となり、その効果は広がりを見せています。課題として、支援する看護師が安全に業務を遂行できるためのルール整備や、教育体制の充実、環境整備等を進めていかなければならないと考えています。

4月、昨年から準備してきたICUと救急医療部が1つのユニットに統合されました。組織が変わることは看護スタッフにとって大きなストレスでありましたが、それぞれが自分の役割を認識し、持てる能力を最大限発揮し協力してくれたことでよい結果に繋がったと関係部署には感謝の気持ちで一杯です。構成員全員がICU看護を充分に発揮できるまでには時間が必要ですが、専門性の高いスキルを持つ看護師集団を目指した育成は現在進行形となっています。

4月から北海道がん診療連携指定病院の指定を受け、兼ねてからの懸案であった緩和ケア認定看護師と皮膚排泄ケア認定看護師の2名を専従化することができました。認定看護師はそれぞれの分野で研修を受け専門的な知識を有しており、専従化することで組織横断的な指導・相談活動を展開でき、患者さんや家族に提供する医療・看護の質向上が図れたと考えます。

看護師が医師や薬剤師や管理栄養士、理学療法士や医療ソーシャルワーカー等とチームを組み、褥創ハイリスク患者ケアや栄養サポートチーム、緩和ケアチーム、糖尿病療養指導やフットケアの実践、ストマ外来やリンパ浮腫相談、退院支援等、看護の専門性を発揮して活躍する場や機会は確実に増えています。看護師が調整役として、患者さんが安全に治療を受けられること、その不安や副作用に適時対応できること、患者さん・家族の意思決定を支援していくこと、更には患者さん家族が望む場所で療養できる体制を整えること等、多職種と協働してチーム医療を促進する役割を最大限発揮してくれることを期待しています。

子育てや介護をしながら働き続けられる職場、仕事と生活のバランスを保つことができる職場を目指し、働きやすい環境づくりに取り組んでいます。4月に男女ロッカー室が新しくなり、地下1階から入院棟3階に移転しました。清潔で広いロッカースペースに加えて休憩スペースが確保され、職員の働く環境の改善に繋がっています。また、2014年3月には、病児保育室の開設を予定して準備を進めており、働く職員の子育て支援に繋げたいと思います。

少子高齢化が加速する中2025年問題は確実に近づいており、医療機関の機能分化・強化と連携、地域包括ケアシステムの構築が推進されていきます。変化する医療情勢の中で、当院がどのような役割を担い機能を発揮していくか、そのためにどのような体制を構築していくのか、5年後10年後の病院や看護部の在り様を見据えた体制整備は重要な課題と考えます。2014年は、病院機能評価の受審、診療報酬改訂やDPCへの参加等が予定されています。看護部は、「看護の心の柔らかさ逞しさで自ら考え行動する」組織として組織力を結集し、患者さんや社会のニーズに応えるべく柔軟に前向きに対応していく所存です。