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医療安全管理室

業務内容

今年度は当院の医療安全に関する規則及び連絡方法の全職員への周知や普及を目指し、医療安全ポケットマニュアルの作成と全職員への配布、医療安全管理マニュアルの改訂とイントラネット上への反映を年度開始と共に進めた。これにより、報告や相談のスムーズ化、規約や規準に関する共有化もはかれた。

インシデント支援システム「Safe Master」への報告数は年間1300件ほどで、昨年度に比べ約30件増加した。一般的に定床数の約5倍が適正数との見解があり(当院であれば1500件ほど)、重症事例につながりやすい医師の報告やチーム医療内で重要な役割を果たすコメディカルへの報告の重要性を周知し続け、報告数の増加に繋げていきたいと考える。分類内訳では与薬が最も多く、持参薬や院内処方に関する約束事の見直しをはかるため、2つのワーキンググループを発足しインシデント防止に向けた活動を行っている。注射に関してはWチェックの徹底や輸液ポンプのチェックリスト活用等により報告数の減少を見た。転倒に関しては看護部リスクマネジメント委員会との協力のもと改善策への取り組みを進めている。

また、医療安全ミーティングに参加する兼務者が新たに医師、放射線科、看護部より計3名が加わり、積極的な活動への協力が得られ、結果、院内の安全対策や報告事例の再発防止に向け、様々な視点からの意見や検討がなされるようになった。重大事象になりうるレベル3b以上、且つ、医療過誤の恐れがある事例、異状死・突然死などに関しても、それぞれの専門的な意見の結集がスムーズとなり、早期から病院の総力を挙げた最善の対応が図れるようになった。今後、兼務医師からのサポート体制を更に充実させ、より迅速な対応に結び付けたいと考えている。

主催した講習会は年間5回で、開催時に参加証明として「テントウボウシ君シール」を配布し、毎回130名ほどの参加につながり、安全文化構築の重要性については病院内全職員に浸透がすすんでいる。

その他、院内の説明・同意文書の見直し、新人看護師によるインシデント報告内容の分析からの新人教育に関する提言、転倒防止対策として75歳以上の推奨不眠時指示の作成、採血時の合併症発生時の対応マニュアルなど、問題発生や体制が不十分な点への介入はリアルタイムで行い、患者・職員の安全向上のための活動に積極的に携わった。

医療安全室への報告数増加や迅速は強制的な働きかけや指導のみでなく、管理室へ相談したことで、適正・迅速な対応や解決がなされたという実感が重要であることから、更に専門的な知識・技能を備え、院内の安全管理体制の充実化に貢献していきたい。

講演会内容

  1. 新人職員研修「医療安全管理」
  2. 看護師ラダーW研修医療安全①「求められるリスクマネジメントとは」
  3. 看護師ラダーW研修医療安全②「エラー対策の考え方」
  4. 全職員「当院の医療安全を考える」
  5. 全職員「全員で取り組む医療安全」(講師名古屋大学付属病院 長尾能雅教授)

*(1〜4は医療安全管理室GRMが講師)

講演会出席参加証明シール テントウボウシ君

インシデント・アクシデント報告内容(H24年1〜12月)

※( )内数字はアクシデント件数
例:82(3)→総合計82件中インシデント79件、アクシデント3件

部門別内訳

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月
看護師 69(2) 94(3) 93(2) 71(1) 95(2) 85(2) 97
放射線科 1 0 0 0 3 3 4
薬剤科 6 3 4 1 5 3 3
臨床工学室 1 1 4 3 0 2 2
臨床検査科 0 1 0 0 1 0 0
栄養管理室 1 1 1 2 1 0 1
医師 4(1) 3(2) 4(2) 4(2) 3 3(1) 3(1)
その他 0 2 1 1 2 0 2
合計 82(3) 105(5) 107(4) 82(3) 110(2) 96(3) 112(1)
  8月 9月 10月 11月 12月 合計 平均 率(%)
看護師 116(2) 116(3) 126(2) 113(2) 96(2) 1171(23) 97.6 89.9
放射線科 0 1 1 1 2 16 1.3 1.2
薬剤科 4 3 1 2 1 36 3.0 2.8
臨床工学室 1 0 2 0 0 16 1.3 1.2
臨床検査科 0 0 1 1 0 4 0.3 0.3
栄養管理室 0 0 0 2 0 9 0.8 0.7
医師 7(3) 1 3(3) 4(2) 1(1) 40(18) 3.3 3.1
その他 0 0 2 0 1 11 0.9 0.8
合計 128(5) 121(3) 136(5) 123(4) 101(3) 1303(41) 108.6 100

分類別内訳

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月
与薬 19 26 35 19 29 31 36
注射 10 13 9 9 12(1) 14 15
転倒・転落 14(1) 19(2) 13(1) 13 17(1) 11 16
チューブ 6 17(1) 15 8 13 9(1) 14
治療 1 1 2 1
手術 3(2) 0 1(1) 0
その他 33(2) 30(2) 35(3) 29(1) 38 28(1) 30(1)
合計 82(3) 105(5) 107(4) 82(3) 110(2) 96(3) 112(1)
  8月 9月 10月 11月 12月 合計 平均 率(%)
与薬 26 31 43 38 20 353 29.4 27.1
注射 20(1) 23(3) 10 20 18 173(5) 14.4 13.3
転倒・転落 21(1) 20 21(2) 18(1) 17(1) 200(10) 16.7 15.3
チューブ 23 15 27 19(1) 19 185(3) 15.4 14.2
治療 2(1) 2 1(1) 1 3 14(2) 1.6 1.1
手術 3(2) 0 3(2) 3(2) 3(1) 16(10) 1.8 1.2
その他 33 30 31 24 21(1) 362(11) 30.2 27.8
合計 128(5) 121(3) 136(5) 123(4) 101(3) 1303(41) 108.6 100

研究活動

学会表会(国際学会、全国学会、地方会、研究会)

  1. 佐々木弘好:ハイリスク薬としての糖尿病薬、第31回糖尿病薬剤師研究会、2012年8月31日、札幌

その他の発表(講演会)

  1. 佐々木弘好:糖尿病薬の安全管理、第9回糖尿病療養指導士セミナー、2012年3月9日、札幌
  2. 佐々木弘好:糖尿病療養指導における薬剤師の役割、第59回北海道薬学大会ランチョンセミナー、2012年6月17日、札幌