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ドックセンター

業務内容

診療体制

2人に1人が癌を発症し、3人に1人が癌で亡くなる昨今、癌の早期発見は重要課題です。他方、心疾患・脳血管疾患による死亡も3分の1を占め、動脈硬化性疾患の基盤となる生活習慣病の早期発見・指導・治療介入も極めて重要です。

当院の人間ドックでは、日々の検査・画像診断・診療は、当院に在籍する専門医と、北海道大学・札幌医科大学からの派遣医の協力のもと、質の高い検診が実施できる体制が組まれております。なお、ドックセンターで実施した検査は、電子カルテを介して当院の専門診療科でも閲覧可能ですので、当院で精密検査を受けられる場合は、過去の検診結果が無駄なく生かされるしくみになっています。逆に、当院通院中の方がドックセンターに来られた場合は、主治医の意向が電子カルテで確認できるため、主治医と足並みを揃えた指導が可能となります。精密検査が必要な方のためには予約センターが開設されており、窓口・電話対応で精密検査に要する時間の短縮が図られています。

受診者動向・診療実績

当センターの人間ドックは、道内NTT関連企業の正社員・OBとその扶養家族だけを対象としております。項目の見直しや実施は、企業の年度に一致させてありますので、解析は3月しめとなっています。ご了承ください。

2011年度(2011年4月〜2012年3月末)の総受診者数は4548人。返書や電子カルテによって確認がとれた症例のみではありますが、今年度に発見された悪性新生物症例は32例(表1)、癌発見率は0.69%でした。主な癌検診項目に関する要精検数(率)と精検受診率・癌発見率は表2に示します。大多数が60歳未満で、逐年受診率が80%以上の母集団ですが、癌発見率は高水準を維持しております(図3)。モダリティーとしては、内視鏡検査・腫瘍マーカー(PSA)・低線量胸部CTが、威力を発揮しています(図4)。異常が見つかった方の大多数は翌年もドックを受診されており、周囲に与えた波及効果も甚大であったかと予想します。悪性新生物以外にも、生活習慣病・緑内障などで投薬開始に至った症例も多数おります。精検勧奨は、事業主健診を兼ねた人間ドックですので、健康管理センターの産業医・保健師や、各企業の衛生担当者に協力頂いています。

表1 当ドックで発見された臓器別がん症例数

(診療人数) 食道 十二指腸 大腸 肝臓 胆嚢 膵臓 腎臓 膀胱 前立腺 甲状腺 乳腺 婦人科 血液 その他 総計
2004年度 (4519人) 0 2 0 2 3 1 0 0 2 1 5 2 0 0 1 0 19
2005年度 (4943人) 2 7 0 7 1 1 0 0 3 0 3 1 0 0 1 0 26
2006年度 (4936人) 6 3 0 3 4 0 0 0 0 2 4 0 2 0 1 0 25
2007年度 (4970人) 1 8 0 3 2 0 0 0 0 2 1 0 1 3 2 0 23
2008年度 (4723人) 1 3 0 5 1 1 0 0 0 1 6 0 1 0 0 1 20
2009年度 (4623人) 3 7 0 4 6 0 0 1 0 0 8 0 3 2 0 0 34
2010年度 (4714人) 1 3 0 6 1 1 0 0 2 0 7 0 1 0 0 0 22
2011年度 (4548人) 2 13 0 3 2 0 0 0 0 0 3 0 2 4 1 1 32

表2 主ながん検診項目に関する、要精検数(率)と精検受診率・癌発見率(2011年度)

  要精検数 要精検率 *
(参考)
**
精検受診率
癌発見率 *
(参考)
当院で精研を受けた割合
検便 345 7.8% 7.0% 87.0% 0.07% 0.16% 75.0%
上部消化管造影 69 12.3% 11.1%
(間接撮影)
78.3% 0.36% 0.15% 70.4%
乳癌検診 93 11.3% 8.9% 94.6% 0.24% 0.24% 80.7%
婦人科検診
(細胞診)
29 4.0% 1.1%
(頚部のみ)
86.2% 0.56% 0.05% 88.0%
胸部X-p+CT 77 1.7% 2.8%
(X-pのみ)
92.2% 0.04% 0.04% 77.5%

* 2004年 地方保健・老人保健事業報告
** 結果報告が返送された症例+電子カルテ確認症例(当院のみ)

図3 がん発見率(全臓器)

図4 悪性新生物検出方法(のべ人数)