札幌病院


札幌病院ホーム > NTT東日本札幌病院について > 年報(2012年) > 輸血センター


輸血センター

業務の総括

2012年は、血液・腫瘍内科やICUを中心とした輸血患者数の増加により、前年を大きく上回る輸血実施数(オーダー数、患者数、製剤数ともに)となった。特に、オーダー数と実施患者数については、'02年の輸血センター開設、および輸血一元管理の開始以来、最多となった。

そのような中でも、輸血という医療過誤のリスクが高い分野を担う部所として本年も大きな事故を発生させることなく業務を行えたことは、その機能を充分に果たせたと考えている。安全で適正な輸血療法の実践のために輸血療法委員会との連携を図りながらその決定事項を実施することが、「輸血療法の実施に関する指針(厚生労働省)」に明記される輸血センターの大きな役割ということになるが、院内輸血業務説明会はもとより、日常業務の中での様々な部所との係わりの中でその役割は充分に果たしえたと考えている。

輸血療法の実施数については統計的総括のとおり、自己血を除く各製剤ともに増加し、全体としてオーダー数で23.1%、使用血液製剤数で40.0%の大きな増加となっている。特に濃厚血小板については前年に比べ使用製剤数で1885単位⇒3055単位と60%強の増加となっており、このほとんどが血液・腫瘍内科での使用となっている。'12年4月から輸血管理料は、「輸血管理料」と「輸血適正使用加算」の2本立てに分割され、診療報酬もアップされたが、算定条件の一つであるアルブミン製剤の使用量については、'09年の輸血センター一元管理化以降良好に推移しており、今後についても使用指針に準じた適正使用のより一層の推進とともに、この数字を維持していくことが重要になる。

夜間や休日などの時間外での輸血については年々増加傾向にあり、'12年の総オーダー数が475件と13.3%の増加('11年419件)となった。そのうち直ちに使用される緊急輸血が323件であり、特に検査技師が一人で勤務している夜間当直時間帯での輸血がより増える傾向となっている。普段業務に携わる機会の少ない臨床検査科スタッフのトレーニングが非常に重要になってくるが、本年も充実したプログラムの輸血業務トレーニングを企画、実施してスキルの強化に努めた。

2012年輸血センタ業務統計的総括

時間外(日当直)での輸血業務

  時間外輸血業務(オーダー数) 緊急輸血
  2012年 2011年 2012年 2011年
総数 475 419 475 302
 日直 275 235 136 136
 当直 200 184 187 166
RCC 198 158 149 129
FFP 73 59 56 44
PC 51 35 36 24
アルブミン 152 166 81 104

輸血後感染症検査・・・受診案内

輸血後感染症検査(2011年実績) 対象期間(2011.10-2012.01発送〜2012.09-2012.12発送)
全輸血のべ患者数 489(391)
案内発送対象者数 312(286) 入院 52(36)
外来 260(250)
検査受信者数 144(147)
受診率 46.2%(2011年51.4%、2010年47.5%)
入院 29(28)
外来 115(119)

研究業績

  1. (その他の発表・講演)高橋道範
    「ここだけは押さえたい・・・輸血業務」
    札幌臨床検査技師会 わかばセミナー
    2012年6月8日 於・札幌市
  2. (その他の発表・講演)高橋道範
    「症例で考える輸血検査 第六弾」
    北海道臨床衛生検査技師会 第169回北臨技講習会
    2012年6月30日 於・札幌市
  3. (研究発表)高橋道範、筒井自子、川合ひろみ、二瓶岳人
    「A抗原にのみchimerismを認めた1症例」
    第60回日本輸血・細胞治療学会総会
    2012年5月25?27日 於・福島県郡山市
  4. (研究発表)高橋道範、筒井自子、川合ひろみ、西尾充史、遠藤輝夫*、渡邉直樹 *
    *:札幌医科大学附属病院検査部
    「不規則抗体保有情報の共有により迅速に製剤を準備しえた抗Jra保有妊婦の1例」
    第56回日本輸血・細胞治療学会北海道支部例会
    2012年10月27日 於・札幌市