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10階ナースステーション

業務内容

2012年度は4月に看護長、10月に看護主任、医師では、循環器内科部長の交代があり変革の1年でした。
病棟構成は循環器内科22床、呼吸器内科28床の混合病棟で、今年度は4月〜5月にかけて空床があり、他科を積極的に受け入れることで病床稼働率を維持しました。カテーテル件数はCAGが419件、PCIが174件といずれも昨年を下回りましたが、稼働率良く病床の有効利用はできたと思います。入院件数は1,214人(対前年比+127)病床稼働率は93.4%(対前年比−1.6%)という結果でした。看護必要度は検査日には30%を上回ることも珍しくなく、緊急性や急変も多い状況です。また、高齢者が多く介護度も高いことが必要度にも表れていると思います。

今年度の10階病棟の目標には以下の4点を挙げました。

  1. 患者・家族にとって、安心・安全で質の高い看護を提供する
  2. 院内・地域におけるチーム医療を推進する
  3. 専門職業人としての能力の向上に努め、看護におけるリーダーシップを発揮する
  4. 病院組織の一員としてコスト意識を高く持って経営に参画する

看護研究

病棟の特色として2泊3日または1泊2日の短期入院で行われるカテーテル検査が多いことから、その患者に対し十分な指導が行われているか、指導内容は統一されているのかという点に着目しました。焦点を減塩に絞り「経皮的冠動脈形成術を受ける患者に対する減塩指導の実態調査」として研究を発表しました。しかし、今回は実態調査に留まったため、次年度も引き続き研究を深め看護の質向上を目指しています。

教育・学生指導

プリセプターに経験豊かな人材を多くし、教育全体の見直しと強化を図りました。新卒新人は院内研修の他に月1回の振り返り会を設け、その中で個々の目標や成長の度合いを共有しました。また、技術チェックリストを活用し技術能力もタイムリーに把握することを心がけました。プリセプターは新人のメンタル的サポートを重視し関わったことで強いきずなで結ばれ挫けることなく成長できたと思います。
2年目看護師に関しては1名の指導者を担当にし、目標と課題を共有することで1人の看護師としてプライマリーナースとして成長できたと思います。
臨床実習では大学3年生を3名受け入れ、臨床指導プロジェクトメンバー1名が指導を行いました。病棟全体で学生を受け入れる環境を作ることでより良い実習の場が提供でき、未来の看護師育成の一端を担えたと思います。また、指導する私たちも看護教育の現状がわかり、新人教育において参考になりました。

記録・パス・CIS・必要度

CIS:実施したケアのコメントがないことがあり、来年度も方法を変えての介入をすることになりました。新規で神経調節性失神・ASOのCISを作成しました。
共有計画:共有計画が少なく短期入院患者が多いため、共有計画に至らない状況が明らかになりました。共有計画の説明会を行ったものの推進には至らなかったので今後の課題となりました。
パス:イレッサ・HUT・PTAを新規作成し喘息・肺炎パスを一部修正しました。
必要度:院内規定の監査を年2回を実施。さらに病棟独自のテストを実施し、一定基準に満たなかった者にはワイズクリッパーでの再学習を行ってもらい部署全体のスキルアップに繋げることができました。
その他にもICUチャートの勉強会を実施し、急変時の記録が確実に残せるようにしました。

業務・CS・褥瘡・NST

リスク係で集計された結果をもとに処方シートの更新ルールの作成、中止薬BOXの使用ルール作成を行いました。
口腔ケアについての部署の手技の向上と統一化を目指し、講習会を実施し効果が見られました。
患者満足度調査を年2回実施し、いずれも80%以上の患者様から満足という回答が得られました。身だしなみチェックを2人ペアで実施。率直に指摘し合えたことで頭髪・髯等改善されました。

リスク・感染・救急

インシデント件数は年277件であり、種類別では薬剤に関するものが51%と最も多く報告されました。種類別の他、事象レベル、時間帯別、経験年数別に分析しタイムリーに周知、注意喚起を促していきました。その結果、業務改善やルールの確認・修正につながりました。
感染対策では新人に対し正しい手指衛生・PPE着脱方法のチェックと指導を実施。さらに、伝達講習、インフルエンザの勉強会を実施しました。また、救急カートの見直しとチェック体制を改善し、成果が見られました。

がん看護・緩和ケア

化学療法に関する学習会を企画・実施し、緩和・がん看護ファイルを運用することでスタッフの知識や技術の向上と看護力アップに繋げられました。また、チェックリストを作成し、 周知することで成果もあがりました。緩和ケアについてはグループ内勉強会を実施することでメンバーひとりひとりが指導役を果たす場面も増えてきました。デスカンファレンスも5回実施でき、終末期患者の看護について看護観の成熟にも繋げられたと思います。
昨年末よりリーダー制導入に向けてスタッフが一丸となって取り組み、3月からスタートさせることができました。現在も日々、スタッフの育成や業務改善を行い、安全で安心な看護の提供に努めています。新しいスタッフも加わり、そのパワーを元に医師・看護師だけでなくコメディカルとのチームワークを大切にした病棟づくりを今後も目指していきたいと思います。

表:薬剤関連インシデント報告発生要因
確認を怠った 102
勤務状況が繁忙だった 32
知識が不足していた 24
患者側 20
判断を誤った 19
患者への説明が不十分 17
観察を怠った 17
連携が出来ていなかった 15
教育・訓練 15
医薬品 14
ルールの不備 11
記録などに不備があった 8
技術・手技が未熟だった 7
仕組み 7
通常とは異なる心理的状況 6
コンピューターシステム 4
報告が遅れた(怠った) 2
諸物品 1
その他 14
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