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泌尿器科

人の動き

人事に関しては、水野孝祐先生が4月から札幌医大へ戻られ、後任として札幌医大から進藤哲哉先生が4月から着任されました。初期臨床研修医の山本卓宣先生も後期臨床研修のため札幌医大へ戻られ、4月からは3名体制となっております。なお、前部長の酒井茂先生に週1回(金曜)外来を継続担当していただいております。

業務内容

診療では、表に示すように手術件数は713件(ESWL、尿管ステント含む)とさらに増加し、完全飽和状態となっています。時期によっては腎摘除など大きな手術が3カ月待ち、内視鏡手術など比較的小さなもので1ヵ月半待ちとなることもありご迷惑をおかけしております。腹腔鏡手術は51例で過去最高件数となりました。特に小径腎細胞癌に対する腹腔鏡下腎部分切除術は14例と増えており、可能な限り正常腎実質温存を目指しています。男性不妊に対する顕微鏡下精索静脈瘤手術、顕微鏡下精子採取術(MD-TESE)も合わせて42例となりこれも過去最高件数でした。年間を通して手術は大きなトラブルもなく行われました。麻酔科医師、手術センタースタッフの皆様に御礼申し上げます。また、病診連携が進んでおり、紹介患者さんを当院で手術を施行し、フォローアップは紹介先診療所というスタイルが定着し、手術目的紹介患者数が増加しつつあります。外来患者数も増加の一途で、可能な限り膀胱鏡、超音波検査、CTを当日施行し、当日治療方針を決定しておりますので、外来スタッフ、放射線科スタッフの皆さまには多大なご迷惑をおかけしておりますが、患者さんには満足していただいているものと自負しております。

2012年度は遂に軟性尿管鏡が更新されました。これにより上部尿路の診断精度が格段に向上しました。2013年度には結石治療を目的としたホルミウムレーザーが導入される予定で、軟性尿管鏡を用いた上部尿路結石治療(Flexible transurethral lithotripsy:f-TUL)が施行可能となります。体外衝撃波結石破砕(ESWL)と組み合わせることで結石治療の幅が広がり、より質の高い治療を提供できるものと期待されます。

学術的には症例報告が英文として1編掲載され、2013年にも1編掲載される予定です。しかし、clinical studyは低調で、そろそろいくつかのテーマをまとめていく時期と反省しています。

最後に2012年も多くの診療科の先生方、スタッフの皆さまからご支援を頂きましたことをこの場を借りて御礼申し上げます。

2012年の手術件数 713
副腎 副腎摘除術(腹腔鏡) 6
根治的腎摘除術(腹腔鏡) 17
根治的腎摘除術(Open) 2
腎部分切除術(腹腔鏡) 13
腎部分切除術(Open) 6
上半腎尿管摘除術(腹腔鏡) 1
根治的腎尿管摘除術(腹腔鏡) 8
腎盂形成術(腹腔鏡) 5
経皮的腎瘻造設術 9
Open腎生検術 1
尿管 TUL 12
経尿道的尿管ステント留置術 98
尿管鏡 6
膀胱 膀胱全摘除術+回腸導管造設術 2
TUR-BT 136
膀胱砕石術 6
TU-EC 1
前立腺 根治的前立腺摘除術 22
TUR-P 24
前立腺針生検 91
経尿道的前立腺金マーカー挿入術 11
尿道 内尿道または膀胱頚部切開術 13
尿道カルンクル切除術 2
経尿道的尿道腫瘍切除術 2
尿道憩室切除術 1
精巣 根治的精巣摘除術 2
除睾術 2
精巣固定術 2
精巣垂捻転手術 1
腹腔鏡 1
不妊 顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術 22
MD-TESE 20
Needle-TESE 1
女性 TOT 4
TVM 7
体外衝撃波腎尿管結石破砕術 145
その他 陰嚢水腫根治手術 8
環状切開術 3

研究活動

著書、原著

  1. Maehana T, Tanaka T, Itoh N, Masumori N, Tsukamoto T. Clinical outcomes of surgical treatment and longitudinal non-surgical observation of patients with subclinical Cushing's syndrome and nonfunctioning adrenocortical adenoma. Indian J Urol 2012, 28: 179-183.
  2. Nakahori Y, Sato Y, Ewis AA, Iwamoto T, Shinka T, Nozawa S, Yoshiike M, Yang X-J, Sei M, Namiki M, Kou E, Ito N, Mokatsu K, Matsumiya K, Nakagome Y. Climatic influence on the reproductive characteristics of Japanese males. J Hum Gen 2012, 57: 375-378.
  3. 岩澤晶彦、舛森直哉、西村昌宏、山口康宏、佐野正人、佐藤英次、窪田理裕、尾田寿朗、上戸文彦、広瀬崇興、新田俊一、鈴木伸和、竹田孝一、砂押研一、伊藤直樹、橋本浩平、水野孝祐、小谷典之、鈴木一弘、久滝俊博、田中俊明、塚本泰司. 前立腺肥大症患者の夜間頻尿に対するシロドシンの治療効果の検討―夜間頻尿QOL質問票(N-QOL)日本語版を用いて− 泌尿器外科 2012, 25: 1497-1503.
  4. 高橋 聡、舛森直哉、北村 寛、伊藤直樹、高橋 敦、松川雅則、国島康晴、加藤隆一、宮尾則臣、塚本泰司. 腹腔鏡下副腎摘除術の検討 泌尿紀要 2012, 58: 315-318.
  5. 5. Kobayashi K, Itoh N, Sakai S, Sato M. Adult-type testicular granulosa cell tumor: a case report and radiological findings of a rare testicular tumor. British Journal of Urology International; DOI: 10.1002/BJUIw-2012-073-web.

学会発表

  1. 山本卓宜、水野孝祐、橋本浩平、伊藤直樹、酒井 茂、佐藤昌明 神経線維腫症I型に合併した褐色細胞腫の1例 第385回日本泌尿器科学会北海道地方会 2012.1.21 札幌市 北海道大学医学部学友会館「フラテ」
  2. 伊藤直樹 特別講演2「5α還元酵素阻害剤の実臨床成績について:The results of real-life practice」 北海道前立腺肥大症治療学術講演会 2012.1.28 札幌市 京王プラザホテル札幌
  3. 伊藤直樹、橋本浩平、水野孝祐、山本卓宜 精索静脈瘤に対する顕微鏡下低位結紮術の治療成績 第54回北海道生殖医学会学術講演会 2012.2.25. 札幌市 札幌医科大学記念ホール
  4. 伊藤直樹、舛森直哉 思春期・青年期の性の発達と関連する問題(1)泌尿器科の立場から シンポジウム「思春期・青年期の性と性同一性障害」 第108回日本精神神経学会 2012.5.26 札幌市 札幌コンベンションセンター
  5. 橋本浩平、進藤哲哉、酒井 茂、伊藤直樹 筋層浸潤性膀胱癌に対するネオアジュバントGC療法の検討 第386回日本泌尿器科学会北海道地方会 2012.6.9. 札幌市 札幌医科大学記念ホール
  6. 伊藤直樹 前立腺肥大症に対する薬物療法の実臨床成績:The results of real-life practice 第4回宮崎県泌尿器科-内科連携の会 2012.8.30 宮崎市 宮崎観光ホテル
  7. 朽木恵美、岡田由紀、伊藤直樹 当院の回腸導管造設患者の現状とストーマ外来の必要性 第29回北海道ストーマリハビリテーション研究会学術集会 2012.9.29 札幌市 札幌市教育文化会館 講堂
  8. 橋本浩平、進藤哲哉、酒井 茂、伊藤直樹 筋層浸潤性膀胱癌に対するネオアジュバントGC療法の検討 第50回日本癌治療学会 2012.10.25. 横浜市 パシフィコ横浜
  9. 伊藤直樹、田中俊明、前田俊浩、藤本 尚、森若 治、神谷博文 精索静脈瘤に対する顕微鏡下低位結紮術の治療成績 第57回日本生殖医学会 2012.11.8 長崎市 ブリック長崎

講演会など

  1. 伊藤直樹 骨盤内手術後の性機能障害 第25回ストーマリハビリテーション 北海道講習会 2012.6.15. 札幌市 北海道がんセンター 大講堂
  2. 伊藤直樹 男性の排尿障害について 前立腺肥大症、尿もれなど ウロギネ女性の会 第15回勉強会 2012.10.20 札幌市 NTT東日本札幌病院 会議室
  3. 伊藤直樹 "おしっこの話"〜尿が出にくさや尿漏れについて NTT東日本札幌病院 健康セミナー 2012.11.3 NTT東日本札幌病院会議室
  4. 進藤哲哉 僕たちの未来予想図 〜医師のワークライフバランス〜 これからのキャリアを語る医師と学生の会 2012.11.17 札幌市 札幌医科大学記念ホール
  5. 伊藤直樹 前立腺肥大症術後の尿漏れについて 第3回ウロギネ女性の会市民公開講座 2012.12.2 札幌市 札幌市教育文化会館 講堂