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放射線科

業務内容

放射線科(診療部門)

CT,MRI,RIの画像診断業務は、西岡井子部長,飯島由紀医師に加え、2012年10月に着任した藤田希実医師の3名体制で行いました。迅速、きめ細かな画像診断体制を整え、各診療科からの至急読影の要望に対応しました。

2011年1年間における他院から当科への依頼検査件数は912件でした。主な依頼検査は、MRI,CT,骨シンチグラフィ,骨塩定量などで、特に乳腺の造影MRI検査が全体の約4割を占めました。造影検査を行う場合、造影剤による副作用発生時の対処を確立しておく必要があります。当科においては、読影室をCT・MRI操作室内に設け、医師常駐の体制を整備しているため、万が一、不測の事態が起きても早急に処置可能であり、このことが検査を行う技師はもちろんですが、患者さんにとっても大きな利点となっております。

放射線科(技術部門)

受付では笑顔を絶やさずに、また検査室では思いやりをもって、16名の診療放射線技師で多岐にわたる撮影,検査を実施してまいりました。

一般撮影においては、4つの撮影室を駆使して待ち時間の緩和、短縮に努め、2011年で約58000件の検査を実施しました。マンモグラフィや乳腺エコー検査、子宮卵管造影などの女性特有の疾患に対する検査は、女性患者さんの不安な気持ちに配慮し、すべて女性技師が担当しており好評を得ております。

CTの撮影件数は前年に比べて微減しましたが、MRI検査は約120件増加しました。CT・MRI検査には、臨床的知識と高度な撮影技術が要求されるため、経験豊富な5名の専任技師が検査を担当しました。読影医と密接な連携をとりながら、診断に有用な画像を提供し、さらに患者さんにとって優しい検査を模索するなど、高いモチベーションを維持しつつ業務に取り組みました。

造影検査数件数は前年同様でしたが、カテーテル検査は約80件増加しました、また RIでは、骨・ガリウム・心筋血流・脳血流などのシンチグラフィを実施し、中でも脳血流シンチグラフィの検査数が今後さらに増加することが予想されております。

放射線技術は日々進歩しており、常に新しい知識を吸収して日常業務に生かし、患者さんに安心して検査を受けていただけるよう、放射線科一同努力していきたいと思います。

放射線科(治療部門)

当院で放射線治療が再開されて11年になります。
現在、放射線治療部門では、治療専門医(西岡)1名、放射線技師2名(川原・若生)、専任看護師1名(小松)、受付クラーク1名(油屋)の計5名のスタッフが協力して診療にあたっています。

当科ではピアス後のケロイド術後照射など良性疾患の治療も行っていますが、来院される方の約9割が固形がんや血液がんなどの悪性腫瘍の方です。そのため、皆さんが、できるだけ安心して治療を受けられるよう明るい雰囲気作りを心がけています。現在のスタッフはほとんどが女性(川原技師が黒一点)なので、特に乳がんや子宮がんなどの女性疾患の方々にいろいろな生活上の注意なども相談しやすく治療も受けやすいと好評です。

放射線治療は単に腫瘍細胞を殺すためだけの治療ではありません。照射して腫瘍を減らすことで痛みや不安を除き、心と体を癒し患者さんを笑顔にするための治療です。難しい病気も多いので、なかなか思うとおりにいかない時もありますが、"少しでも患者さんが笑顔になれるように"というのが目標です。

おかげさまで近隣の施設からの紹介も多く、斗南病院・愛育病院・札幌乳腺外科クリニック・札幌駅前しきしま外科クリニックなどの放射線治療協力施設になっています。

呼吸同期装置付き動体追跡照射装置というユニークな装置を装備しているため、肺がんの定位照射のために道内各地や道外から紹介されてくる方もいます。過去に治療した方の家族や友人の紹介で来院される方も増えています。

午前・午後で1日平均して約30名前後の患者を治療しておりましたが、2012年は院外からの紹介患者が増え、1日に35〜40名になることもありました。その内、約半数が院外からの紹介患者です。

全体の約7割が通院で放射線治療を受けていますが、入院が必要な方は各診療科のご協力で入院治療をさせていただいています。いつも貴重な症例を紹介してくれる先生達・こころよく入院を引き受けてくれる各科の先生やスタッフの方々に感謝です。これからも応援よろしくお願いします。

研究活動

論文(医師)

  1. Investigation of the change in marker geometry during respiration motion: a preliminary study for dynamic-multi-leaf real-time tumor tracking.
    Yamazaki R, Nishioka S, Date H, Shirato H, Koike T, Nishioka T.
    Radiat Oncol. 2012 Dec 18;7:218. doi: 10.1186/1748-717X-7-218.
  2. Adaptive external gating based on the updating method of internal/external correlation and gating window before each beam delivery.
    Ren Q, Nishioka S, Shirato H, Berbeco R.
    Phys Med Biol. 2012 May 7;57(9):N145-57. doi: 10.1088/0031-9155/57/9/N145. Epub 2012 Apr 17.

学会・研究会発表(診療放射線技師)

  1. 鈴木信昭 清野和絵
    「単純X線画像を用いた変形性膝関節症の重症度の定量評価」
    日本放射線技術学会第68回総会学術大会 2012.4.12-15 横浜市
  2. 鈴木信昭
    「はじめてのROC解析 ―基礎と実験方法― 」
    日本放射線技術学会北海道部会 第68回秋季学術大会 2012.11.24-25 札幌市
  3. 川原聖樹 土橋まなみ 西岡井子
    「セットアップ完了から照射終了までのアイソセンターの変位に対する検討」
    日本放射線腫瘍学会 第25回学術大会 2012.11.23〜25 東京
  4. 八十嶋伸敏  川原大典  土橋篤  田中繁  佃幸一郎  後藤和哉
    「冠動脈解析用画像フィルタの有用性の検討」
    日本放射線技術学会 第68回総会学術大会 2012.4.12 横浜市
  5. 八十嶋伸敏
    「ちょっとEI試してみました!−まずはキャリブレーションから−」
    第13回北海道CR研究会 2012.6.30 札幌市
  6. 八十嶋伸敏
    「SonialvisionSafireUの使用経験」
    島津テクノフェア 2012.10.13 札幌市
  7. 佃幸一郎
    「Non-helical scanの時間分解能測定」
    日本放射線技術学会 第40回秋季学術大会 2012.10.6 東京
  8. 佃幸一郎
    「当院の心臓CT撮影法」
    日本放射線技術学会 第40回秋季学術大会ランチョンセミナー 2012.10.6 東京
  9. 土橋篤 鈴木信昭 八十嶋伸敏 佃幸一郎 田中繁 川原大典 竹下祐介
    「心臓CTにおける造影不良の原因〜無名静脈への逆流〜」
    第16回全国CT技術サミット 2012/08/04 名古屋
  10. 川原大典 鈴木信昭 八十嶋伸敏 佃幸一郎 田中繁 土橋篤 竹下祐介
    「CT画像における「非剛体位置合わせ」の有用性の検討」
    日本放射線技術学会 第40回秋季学術大会 2012.10.6 東京

受賞

  1. 八十嶋伸敏
    画論 The Best Image2012 Aquilion ONE(心大血管部門) 最優秀賞受賞
    2012.12.15

その他

  1. 土橋篤 竹下祐介 川原大典 田中繁 佃幸一郎 八十嶋伸敏
    「心臓CTをお受けになる方へ」
    検査説明用ビデオ作成(CT室前のモニタ)