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消化器内科・消化器病センター

人の動き

2012年3月末で、医局人事により佐藤医師、西田医師が転出。4月に社会保険総合病院から小野医師、北大大学院から堀本医師が加入した。また後期研修医として1月から清水医師が加入した。

2011年9月で腰山医師が退任したため空席であった部長職を宮坂消化器病センター長に兼任して戴き外来や入院患者も外科の先生達にお手伝い戴いたが、4月より赤倉が部長に昇格した。

この時点で赤倉以下、山本医師、小野医師、堀本医師の常勤医4人と清水研修医で病棟を担当し、外来、検査担当の横山医師を加えた6人で外来を対応することになった。

2011年4月より新患受け入れを更に制限し、外来体制を縮小したが2012年も腰山医師が退職した後の補充がなく前年より苦しい状況となった。北大第3内科から内視鏡パート医派遣していただいた他、北大放射線科から作原先生に月に2回IVRをお手伝い戴いて、自科の力を最大限に発揮するとともに大学からの応援を戴き、外来や検査、入院の診療を支えた。

腰山部長自が退職された後は午前3診体制が維持できなくなり、全ての新患受け入れを中止して完全予約制として他院、他科からの依頼も原則受け入れられなくなった。4月からは医師の数は変わらないものの加入した小野医師や堀本医師らが精力的に働いてくれており、当院の他科からの依頼はDr. to Dr.の条件ながらお引き受けすることができるようになった。

初期研修医は延べ9名が当科で研修し、内科一般から内視鏡検査、ERCPに至るまで精力的に参加してもらった。上述のように2011年から当科は慢性的な人手不足であったため、研修医は貴重な戦力であり、当科の運営を支えてもらった。特に2年目にローテートした研修医達は1年目の研修医がいない次期に合わせて選んで来て頂き、それぞれが考えながらてきぱきと仕事を行っていた。2年目の研修医には実際の患者さんの内視鏡も施行してもらい消化器内科の診療を経験してもらった。

3月で退職した佐藤医師は4月から北大消化器内科の大学院に進学し、大学人事で北見日赤病院に就職した。また西田医師は大学の人事で北楡病院に転勤した。多忙な診療を支えてくださった事に感謝し、これからの各々方のご活躍を期待したい。

業務内容

消化器内科の業務体制としては外来、入院の診療の他、内視鏡や超音波、X線等を用いた検査、化学療法が挙げられる。

図1に月別の外来患者数の推移を示す。年間外来患者数では2011年においては22,010人に対し2012年は20,572人と昨年より若干(6.5%)減少した。これは腰山前部長が退職した後の2011年10月からは新患受け入れを紹介を含め予約制として制限した事が挙げられる。特に2012年3月までは常勤医3人で対応していた為にパフォーマンスが明らかに落ちていた。5月ごろからが新加入の先生方の尽力により患者数は増加してきた。実際新患だけで見れば2011年の1438人より2012年の1630人の方が多い。むしろ再診患者数が減った事は、腰山医師が開業先に患者を連れて行った事や他の開業医に積極的に逆紹介したことが反映されたと考えられる。

2012年は4月から新たに加入した先生方の働きもあり収益も回復してきた。特に2012年の後半は前年に対して特に増収傾向であった。

入院実数では2010年942人に対し2011年760人と激減したが2012年は863人とわずかな回復を認めた。2011年は医師数減少、外来縮小に加え、病棟担当医も減少し、消化器内科のベッド数を減らした事により患者数の減少となった。2012年も医師の増員はされなかったが、常勤医の割合が増え、また後期研修医の清水医師も病棟患者を担当したので、実質5人体制となったことにより入院患者数が盛り返したと思われる。

2012年の当科退院患者の疾患別内訳についてはグラフに示す(図2)。例年通り大腸ポリープ、胃癌、大腸癌、膵癌、胆道腫瘍、肝癌などの腫瘍性疾患が多い。大腸ポリープ治療は短い入院日数で収益が多い特殊性の高い疾病であり、ドックからの供給もあることからこれからも当科の収益の中心であろう。

内視鏡検査の詳細については内視鏡センターの項に譲るが、一般の上下部内視鏡検査に他、EMRやESD、EVL、EIS、止血術、減黄や排石目的としたERCP、PTCD(PTGBD)、TAE、EUS-FNA等のIVRは各種のバリエーションに富む検査、治療が行われている。4月からは小野医師が活動的に検査・治療に関わり、退職された腰山部長に余りある活躍をしていただいた。

同様に当科のもう一つの柱である化学療法についても、術後の化学療法を外科に依頼し患者数を分散させはしたが、入院、外来を問わず新しい分子標的薬を使用した化学療法も含め種々の治療が行われ切除不能腫瘍や再発腫瘍に対して患者様のQOLを維持しつつ、治療効果の高い化学療法が行われている。

末期癌の緩和ケア治療も認定看護師とともに取り組んでいるが、当院は緩和ケア病棟を持っていない為、医療連携室を介して紹介している。

図1 2011年外来受付数(total20572-初診1630、再診16311)

図2 2012年入院患者の病名(計863名)

研究活動

地方会

  1. 清水佐知子、赤倉伸亮、堀本啓大、小野雄司、山本洋一、横山朗子、松井あや、市之川一臣、小西和哉、宮坂祐司
    「試験的開腹術で診断確定された特発性腸間膜脂肪織炎の1例」
    第111回 日本消化器病学会北海道支部例会 2012年9月8日 札幌
  2. 齋藤淳、小野雄司、清水佐知子、堀本啓大、山本洋一、横山朗子、赤倉伸亮
    「静脈硬化性大腸炎の1例」
    第105回 日本消化器内視鏡学会北海道支部例会 2012年9月9日 札幌