【別紙1】
NTT東日本が実施する実験の背景・目的

 近年、固定ブロードバンドアクセス回線の普及が急速に進み、その利用方法も拡大・多様化しています。さらに今後は、通信ネットワークと家電との連携が展望され、多種多様な機器がIP技術を基盤として通信ネットワークに接続されていくことが予想されます。従来から通信ネットワークに接続されてきたパソコンなどに加えて新たに大量の機器が接続されるようになれば、それぞれ異なる機能により通信ネットワークの利用環境は複雑化するため、安定して利用できる仕組みの構築が課題となっています。

 こうした混乱の発生を未然に防ぐための解決法のひとつとして、拠点内のネットワークを用途別、機器機能別など、一定の秩序を保って分類する方法をとることが挙げられます。さらに、それぞれが独立して、適切なサービス提供事業者に接続する仕組みがあれば、機器の種類に応じたサービスを利用する環境が出来ます。この場合、拠点に複数のネットワークが存在する形となり、「IPアドレス*1を多く利用する」ことが想定されるため、豊富なグローバルIPアドレス*2を持ったIPv6の利用が必要になってきます。また、IPv6の持っている付加機能(Plug-and-Play機能*3など)を利用することで、ユーザは様々なサービスにより簡単に接続できるなどの利便性を得られると想定されます。

 NTT東日本は、将来のアクセス網環境のモデルは、機器の増加に対応するためIPv6を前提に検討することが重要であり、使い方が拡大・多様化する将来のブロードバンドアクセス環境に応じた接続方式のモデル検討が必要と考え、本実験に参加することとしました。


*1 インターネットやイントラネットなどのIPネットワークに接続されたコンピュータなどの通信機器1台1台に割り振られた識別番号。
*2 インターネットに接続された機器に一意に割り当てられたIPアドレス。インターネットの中での住所にあたり、インターネット上で通信を行なうためには必ず必要。
*3 ある装置を他の機器やネットワークに接続しただけで、自動的に必要な設定がされて使用可能となる仕組み。


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