平成15年10月14日
(報道発表資料)
エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社
東日本電信電話株式会社


Bフレッツを利用した新しいIPテレビ会議多地点接続サービスの開始について


 エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社(以下、NTTビズリンク、本社:東京都文京区、代表取締役社長 清水 博)は、東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本、本社:東京都新宿区、代表取締役社長 三浦 惺)の技術を利用して開発した、NTT東日本及びNTT西日本の「Bフレッツ」回線でIP方式のテレビ会議を多地点間で接続するIPテレビ会議多地点接続サービスの提供を平成15年10月16日(木)より開始します。


1. 背景
 NTTビズリンクでは、従来から全国複数拠点間において社内会議等を行う法人向けに、多地点間のテレビ会議端末を同時に接続するネットワークサービス「テレビ会議多地点接続サービス*1」を提供してきており、IP方式のテレビ会議については既に2001年11月からIPテレビ会議の専用網を使った帯域保証型サービスと、インターネットを利用した帯域保証のないベストエフォート型のサービスとを提供してまいりました。近年のブロードバンドの進展に伴い、高品質・広帯域を必要とするビジネス向けのテレビ会議に、安く簡便に大容量IP回線を利用することが可能となってきたことから、この度、ベストエフォート型でありながらインターネットを経由しない新しいタイプのIPテレビ会議多地点接続サービスを開発し、提供することと致しました。


2. サービスの概要
 お客様にはIP対応テレビ会議端末と、アクセス用回線として「Bフレッツ」(「フレッツ・ADSL」でも接続可)をご用意いただき、アクセス用回線からNTTビズリンクが用意するテレビ会議専用ネットワークに接続して、多地点間および1対1のテレビ会議をご利用いただきます。
 サービスはITU-T H.323方式*2に準拠したIPテレビ会議端末すべてに対応しており、さまざまなメーカの機器が接続可能です。


3. サービスの特徴
 これまでのIPテレビ会議の多地点接続サービスは、お客様のテレビ会議端末を接続するためにテレビ会議専用のネットワークを敷設する(帯域保証型サービス)か、既存のインターネットを利用して接続する(ベストエフォート型サービス)方法でした。
 このうち、テレビ会議専用のネットワークを敷設する方法は、帯域の保証ができることやセキュリテイの点で特に高品質サービスには適していますが、費用の点で比較的高価なサービスとなり、また一方インターネットによるサービスの場合はコスト面では有利なものの、接続安定性やセキュリテイの面で重要なビジネス会議等には完全な信頼の置きにくい面がありました。
 それに対して、今回のIPテレビ会議多地点接続サービスは、NTT東日本及びNTT西日本の地域IP網のみを利用して、IPテレビ会議専用の全国網を構築しており、ベストエフォート型でありながらインターネット網を経由しないで接続できるまったく新しいタイプのサービスです。本サービスは従来のサービスと比較して、IPテレビ会議多地点接続を簡便で安価に行える一方で、高品質とセキュリテイの確保も同時に実現できる点が大きな特徴となっております。


4. サービス内容
 利用するテレビ会議総端末数と、一度に同時に接続する多地点会議の拠点数とを指定してお申込いただきます。サービス提供の概要図は別紙を参照願います。

(1) サービス内容は以下のとおりです。
<1>基本サービス
a)  1対1サービス
お申込いただいた端末間で自由にご利用いただけます。
b)  多地点間会議サービス
指定いただいた同時拠点数間で自由に会議をご利用いただけます。
c)  画面分割サービス
単画面あるいは4分割のテレビ会議をご利用いただけます。
d)  カスタマコントロールサービス
会議の参加拠点の表示や画面の固定等の操作を手元のPCから行うことができます。
<2>オプションサービス(オプションご利用料金がかかります)
a)  WEB会議サービス
PCの資料を共有しながらテレビ会議を行えるサービスです。
b)  ISDN相互接続サービス
ISDNのH.320方式のテレビ会議システムと混在で会議を行えるサービスです。
c)  ダイヤルアウトサービス
多地点接続装置側からお客様の端末を呼び会議に接続するサービスです。

(2)ご利用料金
<1>基本サービス
a)  初期工事費
各拠点(端末)ごと 60,000円
b)  ご利用費(月額)
i)ネットワーク利用費  端末ごと 15,000円
ii)多地点利用費     ポートごと 20,000円
<2>オプションサービス
a)  WEB会議サービス
月額 20,000円(ご利用端末数と同じ数の参加まで可能)
b)  ISDN相互接続サービス
4,000円/時間あたり
c)  ダイヤルアウトサービス
2,000円/10拠点ごと

(3)サービスご利用契約期間
 最低利用期間は1年です。1年に満たない期間にて契約を終了する場合には残余のご利用額相当額の違約金が発生します。


5.想定されるご利用ユーザ
 企業、法人、公共機関などで、多数拠点を結んで、ビジネス等比較的重要な内容の会議を頻繁に長時間行う場合や、急に会議を行いたいようなニーズの多いユーザ様に向いています。


6.サービス開発におけるNTT東日本とNTTビズリンク両社の役割
 NTTビズリンクでは主としてIPテレビ会議技術、サービスに関わる開発作業や構築の作業を、NTT東日本ではネットワークとの接続性に関する検証の技術面の作業を行いました。また両社共同でカスタマ制御用のソフトやサービス運営用のソフトの開発を進めています。

(1)NTTビズリンク:
<1> 「フレッツ」向けIPテレビ会議サービス専用の全国ネットワークの構築
<2> IPテレビ会議サービス向けのプラットフォームの構築
<3> プラットフォーム上で提供するIPテレビ会議サービスの開発
<4> サービスのカスタマ制御用、サービス管理用のオペレーションソフトの開発(NTT東日本との共同開発)

(2)NTT東日本:
<1> ネットワークと、IPサービス用装置類、テレビ会議端末との接続確認
<2> サービスのカスタマ制御用、サービス管理用のオペレーションソフトの開発
(NTTビズリンクとの共同開発)


7.販売計画
 初年度(平成15年度)100ユーザ、1000ポート。


8.本サービスに関するお客様からのお問い合わせ・お申し込み先
 NTTビズリンク株式会社 ヴィジュアル・コミュニケーション事業部*3 Tel:0120-552294
 営業時間 平日午前9時から午後5時



*1:テレビ会議多地点接続サービス
 NTTフェニックス通信網株式会社が平成9年9月から提供し、平成15年5月にNTTビズリンクにサービス移管をした共同利用型のテレビ会議専用ネットワークサービスで、平成15年10月現在、2,100を超える法人会員様等にご利用いただいています。ISDN対応のテレビ電話やテレビ会議システムを最大2,000ヶ所まで同時に接続し、会議やセミナーなど様々な用途にお使いいただくことができ、平成13年11月からはIPに対応したサービスを追加しております。
 基本サービスのほかオプションサービスとして、「画面分割サービス」や、「高速(384Kbps)接続サービス」などがあります。

*2:ITU-T H.323
 ITU-T 仕様のプロトコル シリーズの1つで、インターネットまたはその他のIPベースのネットワークなどの無保証帯域幅のパケット交換ネットワーク上でテレビ会議を行うための国際標準です。
  従来はISDN回線を利用するITU-T H.320という仕様に対応したテレビ会議が主流でしたがIPを利用できるネットワークの広帯域化・低価格化によってH.323方式がテレビ会議の主流になってきています。
 ただし、ISDNと異なり回線の帯域等の品質が保証されていないため、テレビ会議を円滑に行うためにはさまざまな技術の活用や運用上の工夫が必要となります。

*3:NTTビズリンク株式会社 ヴィジュアル・コミュニケーション事業部
 平成15年5月にNTTフェニックス通信網株式会社から営業譲渡を受けたテレビ会議関連事業を行っている事業部です。テレビ会議多地点接続サービスのほか、テレビ会議システム構築事業やレンタルテレビ会議室サービス、遠隔地のイベント中継コーディネート事業等を行っています。



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