News Release

平成14年12月16日


「大容量配信システムの検証実験」の実施について


 NTT東日本は、クライアントPC間の対等な通信を実現するP2P通信技術と配信されるデータのコピー転送を可能にする装置であるスプリッタを組み合わせた低コストで大容量の配信が可能なシステムを新たに構築し、技術検証を行うとともに、同システムを利用したブロードバンド向けインターネットラジオ番組配信の実験を平成14年12月18日(水)から実施します。


1.実験の背景及び目的
 インターネットアクセス回線の高速化、ブロードバンドコンテンツの増加に伴い、コンテンツホルダからは、ライブ映像等のコンテンツをより多くのユーザへ安全かつ安価に配信する手段を求める声が高まっています。これまでのストリーミング技術では、ユーザのクライアントPCと配信サーバを基本的に1対1で接続するため、同時に接続するユーザ数、また配信するコンテンツ容量に応じて、高性能のサーバ及び広帯域のバックボーン回線を必要とするため、配信コストが上昇してしまう問題がありました。
 そこで、コンテンツホルダに効率的な配信手段を提供し、ユーザにとってもメリットの高いブロードバンドコンテンツの流通を目指して、新たな低コスト大容量配信システムを構築するとともに、その実用性を検証するため、同システムを利用したブロードバンド向けインターネットラジオ番組配信の実験を行います。


2.概要
 NTT東日本は大容量配信システムの安定性、配信サーバ効率性の技術検証、及びユーザの利用感・利用動向や今後のシステムの改良・拡張に必要なデータを収集するために、インターネットラジオ番組の配信を利用したフィールド実験・検証を実施します。株式会社NTT-Xが運営するgoo(http://goo.ne.jp)上の「gooブロードバンド」において、トライアルサイト(http://bb.goo.ne.jp/special/iradio/lfx/)を開設し、ブロードバンド映像と音声番組を組み合わせたインターネットラジオ番組を無料配信します。

(1)大容量配信システム技術について
 P2P通信とスプリッタを連携させ、多数のユーザへの配信を可能にするとともに、通常のストリーミング配信と比較して、同じ配信サーバを利用しても数十倍の効率化が期待できるため、安定性を保ちながら低コストで大量の配信を行うことができます。


P2P配信
 P2P(ピアツーピア、Peer to Peer)と呼ばれるユーザ端末間で対等な通信を行うネットワーク形態で、主に伝送側の効率化技術です。
 クライアントにP2P対応ソフトウェアをインストールすることにより、新たにライブ映像の視聴をリクエストしたユーザへの配信を、その時点で既に同じ映像を視聴しているユーザのクライアントPCを経由して行うことが可能になるため、クライアントの視聴状況に応じて、サーバに負荷が集中しない効率的な配信を実現します。
 なお、本システムには、米国ChainCast社の映像のライブ配信に適応可能なリレー型P2P配信技術を採用し、端末間のP2P通信を中央制御することで、クライアントPCの視聴状況にあわせた迅速な配信ルートの構成/再構成を可能としています。
  *   ソフトウェアはトライアルサイトより無料でダウンロードできます。


スプリッタ
 ストリーミング信号を解析し高品質・大規模にコピー転送して配信するスイッチ装置で、主にサーバ側の効率化技術です。
 本システムには、汎用PC上でこのスプリッタ技術を実現する、NTT情報流通プラットフォーム研究所のLSS(ライブ・ストリーミング・スイッチ)を採用し、大容量の専用サーバ機の導入を不要とすることで、より低コストでシステム構築が可能になるとともに、配信サーバへの負荷軽減が図られ、安定性に優れた品質の高い配信を実現します。

(2) コンテンツについて
 本実験では、株式会社ニッポン放送様に御協力をいただき、以下の番組を視聴することができます。


「ブロードバンド!ニッポン」毎週(月)〜(木),(土)(日)
 ブロードバンド向けオリジナル番組。お台場スタジオの映像と共にニッポン放送の人気アナウンサーが日替りでDJをつとめ、曜日ごとに特色を持った音楽とトークを配信。


「allnightnippon・インターネット」毎週(月)〜(日)
  ヤング層に人気のニッポン放送看板深夜番組オールナイトニッポンを同時にインターネット向けに音声ライブ配信。

 また、スペシャル企画として、12月21日(土)〜22日(日)の目の不自由な方のための24時間チャリティイベント番組「デジタルミュージックソン」のライブ配信を行います。


3.実験実施期間
 平成14年12月18日(水)〜平成15年3月20日(木)


4.ユーザの実験への参加方法
 実験期間中に、goo上の実験サイトで参加許諾に合意していただき、コンテンツの視聴に必要なパソコン・回線環境をお持ちの方はどなたでも参加できます。なお、コンテンツの視聴にあたっては、プラグインのダウンロードが必要となります。


5.今後の予定
 トライアル期間中に番組コンテンツを順次追加し、サイトの充実をはかると共に、より多面的な技術検証・利用環境調査を推進し、今後のブロードバンドサービスの展開に活用していきます。



<別紙> 実験実施概要


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