平成12年10月10日
報道発表資料
第11報(午後1時00分現在)

東日本電信電話株式会社
株式会社NTTドコモ
NTTコミュニケーションズ株式会社


三宅島周辺4島の新たな伝送ルートの構築等による
通信サービスの確保等暫定措置について


1.概況
 三宅島周辺4島(八丈島・神津島・御蔵島・青ヶ島)については、三宅島の通信設備を使用しながらNTT東日本及びNTTドコモの通信サービスを提供しております。
 三宅島の通信設備は、非常用発電機の燃料補給・潤滑油交換の作業周期を約10日に延長するなどの改善策を講じて、三宅島災害対策関係者のみなさまのご支援をいただきながら、電力供給を継続し、通信サービスを確保しております。

 NTTグループでは、今後、三宅島における商用電源の早期復旧が望めないこと、火山ガスの流出により燃料補給等の作業が困難になると予想されること、また、東京都から火山活動の長期化に伴う措置要請があったことから、周辺4島の通信を三宅島の通信電源設備に依存することなく利用できる新たな伝送ルートを構築し、通信サービスを確保することといたしました。

 八丈島、神津島、青ヶ島については、新たな無線ルートの構築や既設の海底ケーブルルートへの切替などにより、現状の島内外への通信サービスを維持します。
 一方、御蔵島については、新たな伝送ルートの構築が困難なことから、島内通信サービスは一部切替工事を実施し現状を維持し、島外通信はNTT東日本の設置する特設公衆電話(無料)で確保します。NTTドコモの携帯電話による通信サービスは、通信衛星を使用した携帯電話基地局の暫定設置により確保します。(詳細は2項をご参照下さい)

 新たな伝送ルート構築に向けた切替工事の間、通信サービスへ影響が生じます。現在、工事日程が決定しているのは青ヶ島で、10月12日(木)〜10月13日(金)に行います。通信の少ない時間帯に切替工事を行いますが、工事時間中は通信サービスのご利用ができなくなります。
 なお、今回の措置終了後は、三宅島災害対策関係者と調整を図り、通信電源設備の機能を一時停止することといたしますが、今後の三宅島の復興作業に併せ、暫定的な伝送ルートから当初の伝送ルートに戻すこととします。


2.御蔵島への影響と対策
 御蔵島の島内通信は現状を確保いたしますが、10月下旬の三宅島の通信電源設備の機能停止後は、島外への通信サービスはご利用ができなくなります。詳しい日程については、決定次第別途お知らせいたします。
 なお、島外からの着信については、現在検討させていただいております。
 NTTドコモの携帯電話は、NTTコミュニケーションズの可搬型小型地球局(VSAT)を利用した携帯電話基地局を新たに暫定設置することで、通信サービスの確保を行います。
 ただし、携帯電話によるデータ通信、FAX及びパケット通信は利用できません。

<島外通信サービスの確保>
 地理的要因により、新たな伝送ルートの構築が困難なことから、島外への通信は、NTT東日本の設置する御蔵島村役場の特設公衆電話(無料)によりサービスの確保をいたします。

<ISDNご利用のお客様について>
 ISDNについては島内、島外通信ともにご利用いただけなくなるため、現在、ISDNをご利用中のお客様については島内通信を可能とするため、一般加入電話への切替を行う予定です。また、ISDN切替に伴い、電話番号の変更及びモジュラージャックの接続変更が生じることから、事前にお客様への説明等を行うなど個別に対応をさせていただくこととします。
 なお、切替に伴う工事料金はいただきません。


3.救済措置実施に伴う他3島への影響と対策
 三宅島の通信電源設備に依存することのない新たな伝送ルートの構築を図るためには、島ごとに設備の切替工事を行う必要があります。その間、八丈島、神津島、青ヶ島において通信サービスへの影響が生じます。

影響と対策


4.その他
(1)各島のお客様への周知について
 各島の村役場等公共スペースに周知文を掲示するとともに、島内放送等によるお知らせを行うこととしております。

(2)義援金活動について
 NTT東日本及びNTTグループでは三宅島噴火活動ならびに伊豆諸島地震活動により被災された島々に対する支援活動として、社内における募金活動を行っております。
 集められた義援金は東京都等を通じ、沈静後の復興援助等も含め、広く被災者のみなさまのためにご活用いただきます。



「新たな伝送ルート」イメージ図


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