乳癌の診断では、不安を抱えて来院される患者さんのために、初診日にマンモグラフィー、超音波検査を行なうとともに,必要な症例では吸引細胞診まで行って、迅速な診断ができるように心がけています。乳癌の治療では有効な治療手段である手術治療、放射線治療、抗がん剤治療、ホルモン療法を、世界的なガイドラインに従って、最もよい成績が期待できるように組み合わせて治療しています。乳頭、乳輪を温存し、乳腺の一部のみを切除する乳房温存療法の症例数も徐々に増加しています(図6)。また患者さんの御希望に応じて、人工乳房や腹直筋皮弁を利用する乳房再建術を行っています(図7)。腹直筋皮弁を利用する乳房再建術では顕微鏡を使用してマイクロ血管吻合を行うこともあります。
当院での乳癌の治療成績を、進行度別に表(図8)とグラフ(図9)、腫瘍径別に表(図10)とグラフ(図11)、リンパ節転移の程度別に表(図12)とグラフ(図13)に示します。進行度(Stage)は、腫瘍径(T)、リンパ節転移の程度(N)、遠隔転移の有無(M)により、1、2A、2B、3A、3B、4の6段階に分類されます。Stage 1は早期乳癌に相当します。腫瘍径(T)は、腫瘍の大きさと胸壁や
皮膚への浸潤の有無により、Tis、T0、T1、T2、T3、T4の6段階に分類されます。リンパ節転移の程度(N)は、リンパ節転移の部位と固定の有無により、N0、N1、N2、N3の4段階に分類されます。。




















