関東病院


選択科目研修プログラム:産婦人科

24 産婦人科

GIO:
  1. 初期研修の理解をさらに深めるとともに、より詳細な知識の習得および診断・治療技術の 向上を目指して努力する。
  2. 個々の検査・処置・手術について、その意義と目的を明確に把握するとともにそのリスク について理解する。
  3. 入院中の受療者について必要な情報を取得し、現在の状態を適切に評価でき、治療方針に ついて具体的提案ができる。
  4. 妊娠および分娩における異常について理解し、異常妊娠と異常分娩に対するプライマリー 処置が適切かつ迅速に行える。
  5. 基本手術の執刀医および助手をつとめるとともに、手術手技の向上を図るための具体的努 力をする。
  6. 妊婦外来、婦人科一般外来を一定程度担当できる。
  7. カンファランスおよび学会で症例報告ができる。

<内 容>
ジュニアレジデントとして診療チームに加わり、診療に直接参加する。責任指導医は各チームの 最上級者があたり、また基本的手技についてはシニアレジデントが指導を行う。

  • SBOs:下記のSBO各項目のうち、A項目は完全に習得することが望まれる。できればB項目まで 習得することを望む。
  • <診療一般>

    A 項目
    1. 詳細な病歴の聴取を的確に行える。
    2. 既往歴・家族歴・現病歴はもちろん、月経歴・妊娠分娩歴・性経験など産婦人科診療に特有の事項について、品位と節度に注意しながら、具体的に聴取する。
    3. 膣鏡を正しく苦痛を与えずに挿入でき、膣粘膜と膣分泌物・子宮膣部の所見がとれる。また膣分泌物・頸管粘液と子宮膣部・頸部の細胞診の採取ができる。
    4. 下腹部、鼠径部、外陰部の形態・発育・病的変化についての所見が取れる。
    5. 内診(双合診)あるいは直腸診により骨盤内の所見がとれる。
    6. 尿hCG検査・基礎体温表・尿LH検査などにより排卵日の推定と妊娠の判定ができる。
    7. 経腹あるいは経膣超音波により子宮および卵巣が描写できる。
    B 項目
    1. 月経異常(月経痛などの月経困難症、過多・過長・過少・希発月経、原発性または続発性無月経など)について理解し、妊娠および妊娠性疾患・婦人科疾患との鑑別ができる。
    2. 子宮の消息子診、子宮内膜の細胞診、内膜試験掻爬が安全に施行できる。
    3. 膣拡大鏡(コルポスコープ)を使用し、子宮膣部の所見を取得し、生検を施行できる。
    4. 経腹あるいは経膣超音波により子宮および卵巣の異常所見を判定できる。また卵胞、子宮内膜を描写できる。
  • <産科領域>

    A 項目
    1. 妊娠子宮の大きさ・硬さなどの経時的変化を内診および外診により把握できる。
    2. 超音波画像により正常妊娠の初期経過が評価できる。
    3. 妊娠健康診査における検査項目の意義を理解し、腹部の外計測・下肢の浮腫の判定ができる。
    4. 外診により胎児の胎位・胎向の判定ができる。
    5. ドップラー法により胎児心拍動を聴取し、心拍数・徐脈・頻脈不整脈の有無が把握できる。
    6. 分娩監視装置が装着できて、外来および病棟での胎児心拍及び子宮収縮曲線所見についての評価ができる。
    7. 正常分娩の経過について理解し、経時的変化を内診・外診により把握し、評価できる。
    8. 簡単な会陰切開および縫合ができる。
    9. 産褥のマイナートラブルについて理解し、予防および対処ができる。
    10. 乳房のケアとトラブルについて学習し、適切な処置と指導ができる。
    B 項目
    1. 超音波画像による妊娠部位・着床部位および妊娠週数の判定ができる。
    2. 超音波画像による枯死卵あるいは胎児死亡の確定診断ができる。
    3. 超音波画像により胎児発育が評価でき、胎盤・羊水量の異常が診断できる。
    4. 切迫流産、切迫早産、前期破水、妊娠中毒症など頻度が高い妊娠異常の診断と一次管理ができる。
    5. 胎児仮死、微弱陣痛、過強陣痛、分娩停止など頻度が高い分娩時異常の診断と一次管理ができる。
    6. 分娩時の大量出血について理解し、予防および一次対処ができる。
    7. 指導医のもとで流産手術を施行できる。
    8. 分娩時の小手術(会陰切開と縫合、膣壁裂傷・頸管裂傷の縫合など)および極性麻酔や陰部神経ブロックが施行できる。
    9. 産科手術の術前準備、術後管理ができる。
    10. 正常分娩例の退院診察、退院時指導ができる。
  • <婦人科領域>

    A 項目
    1. 内分泌的検査により異常を判断でき、基本的治療ができる。
    2. 精液検査、子宮卵管造影が施行できる。
    3. 人工授精(AIH)の適応を理解し、施行できる。
    4. 腟分泌物検鏡検査ができる。
    5. 避妊指導および経口避妊薬の処方、IUDの装着ができる。
    6. 婦人科良性疾患手術の術前準備、術後管理ができる。
    7. 基本手術の第一助手をつとめることができる。
    B 項目
    1. 子宮がん検診ができる。
    2. 性感染症の診断と基本的治療ができる。
    3. 画像、病理学的および生化学的データから生殖領域腫瘍の良性、悪性の鑑別が一定程度できる。
    4. 婦人科悪性腫瘍手術の術前準備、術後管理ができる。
    5. がん化学療法を計画し施行できる。
    6. 骨盤CTおよびMRI像の異常が判断できる。
    7. 基本手術の執刀医をつとめることができる。
    8. 良性疾患入院例の退院診察、退院時指導ができる。
  • <婦人科腫瘍・感染症>

    A 項目
    1. 子宮筋腫の頻度・発症年齢・発育症状と臨床症状との関連および合併症を理解する。
    2. 卵巣に生じる良性腫瘍(上皮性および胚細胞性)の分類と組織型、臨床的特徴について理解する。
    3. 子宮膣部・頸部および内膜の細胞診(パパニコロウ)が行える。細胞アトラスと実際もスライド標本を比較してみることができる。
    4. 子宮癌・卵巣癌および外陰癌の腫瘍マーカーについて理解する。
    5. 細菌性および真菌性膣炎・外陰炎、膣細菌症の発生機序・生体防御機構について学習する。
    6. 性感染症(クラミジア感染症・尖形コンジローマ・性器ヘルペス・淋病)および梅毒について、原因病原体・感染様式・生物学的自然死・治療法および合併症・続発症について理解する。
    B 項目
    1. 宮内膜症による腫瘍性病変(子宮腺筋症・卵巣チョコレート膿腫)に対する薬物療法および手術療法の特徴・適応について理解する。
    2. 不妊症・妊娠合併症・分娩時の異常と婦人科腫瘍の関連について、それぞれ理解する。
    3. 子宮筋腫、卵巣膿腫の合併妊娠において生じやすい病態・疾患とその治療について理解する。
    4. 子宮頸部・体部、卵巣および卵管に生じる悪性腫瘍の分類・病因・疫学について理解する。