関東病院


単孔式腹腔鏡手術

手術技術・器具の進歩により胆石の手術のように、卵巣嚢腫、子宮筋腫などの婦人科良性疾患でも、お腹を大きく切る開腹手術から小さな傷で手術を行う腹腔鏡手術へと移り変わってきています。腹腔鏡手術の利点は、美容上の問題のみならず、傷の痛みなどの体への負担が少なく、術後の回復が早い点にあります。それでも、今までの腹腔鏡手術(従来法)では、おへそのくぼみからカメラ(内視鏡)を挿入する穴と、左右のわき腹にお腹の中で操作するためのマジックハンドのような器具(鉗子)を挿入する穴2カ所の計3カ所に切開を入れる必要がありました。NTT東日本関東病院産婦人科では、さらに傷の少ないおへその穴1カ所のみで手術を行う単孔式腹腔鏡手術という方法で行う術式も導入しています(図1)。


図1

単孔式腹腔鏡手術の方法

おへそを2.5cmほど縦に切開し、1カ所の穴からカメラと鉗子2本を同時に挿入します(図2)。従来の方法に比べて少し大きめに切開しますが、おへそのくぼみを利用するのでおへその上下の皮膚切開はほんの少しで済みます。


図2

メリット・デメリットは?

メリットは、傷がほとんどわからなくなることです(図3)。デメリットはおへその形が少し変わる可能性があります。


図3

どのような疾患が対象になりますか?

この手術に一番適した疾患は、卵巣嚢腫(卵巣が腫れる病気)で付属器(卵巣、卵管)を摘出する患者さんです。当院では嚢腫核出術(病変のみを取り除き卵巣を温存する方法)や子宮外妊娠手術にも行っています。緊急性が高い場合や子宮内膜症等でひどい癒着が予想される場合は従来の方法や開腹手術で行う場合もありますので、詳しくは医師にお尋ねください。