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第8回横須賀米海軍病院との合同研究会を開催しました

合同研究の模様

平成27年11月20日NTT東日本関東病院のカンファランスルームにおいて、「第8回横須賀米海軍病院-NTT東日本関東病院との合同研究会」を開催しました。 この研究会は、横須賀米海軍病院(USNH)との友好関係の継続、学術での交流を深めていくことを目的に開かれている合同研究会です。当日は当院から医師2名、横須賀米海軍病院のインターンの先生1名が講演を行いました。


整形外科 大江隆史主任医長

はじめに整形外科の大江隆史主任医長が、「母指基部の関節炎の治療について」について発表。 母指の対立運動には母指基部の関節が正常に機能することが鍵となる。この関節は解剖学的には第一手根中手関節(CM関節)と呼ばれ、その鞍状の形状から上肢の関節の中では変形性関節症を起こし易い部位の一つである。この部位の変形性関節症(母指CM関節症)の主な症状は痛みと手の使いにくさである。治療法の決定にはX線による進行度分類が重要である。手術が選択される場合には、初期では関節の不安定性に対する靭帯再建術が、進行期では関節の一方を形成する手根骨である大菱形骨の切除と靭帯再建術が主流となっている。当院でもその流れに沿った手術を行っている。講演では当院で実施した母指CM関節症に対する手術の実際について解説しました。

脳神経外科 河合部長

続いて脳神経外科の川合部長が「てんかんに対する迷走神経刺激療法の効果と安全性:2年間にわたる本邦全例調査の結果より」を発表しました。 薬剤抵抗性てんかんに対する迷走神経刺激療法(VNS)は、欧米では20年以上の歴史があり有効性のエビデンスが確立された治療法です。日本でも90年代に治験が行われたのですが承認に至らず、オーファン化してしまいました。その背景にはPMDA設立前の日本の医薬品医療機器承認に関する閉塞的状況がありました。私達は個人輸入による施行や緩和的治療としての有用性に関する啓発活動を進め、VNSは2010年に承認に至りました。承認要件として全例登録が課され、その登録症例385人を対象とした有効性と安全性の解析を行いました。その結果、約90%という欧米にはない高い追跡率で、治療困難な薬剤抵抗性てんかんに対するVNSの緩和的有効性と安全性、そして2年間にわたって有効性が漸増することを示すことができました。