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第7回横須賀米海軍病院との合同研究会を開催しました

合同研究の模様

平成26年11月21日金曜日、空気の澄んだ秋晴れの下、第7回目となる米海軍横須賀病院との合同研究会が当院で行われました。米海軍横須賀病院からだけでなく、米陸軍座間基地からも参加していただき、米軍関係者62名、当院から72名の計134名の方々が参加され、今回も席が足りなく立ち見になるほどの盛況ぶりでした。


脳神経外科 大島聡人医師

はじめに脳神経外科の大島聡人が、「治療が奏功した頭蓋咽頭腫の一例」について発表しました。症例は米国出身の10代白人男性、視野障害と頭痛を自覚し、精査にて鞍上部腫瘍を認めたため当院に搬送となった。当初は米国での手術を希望されていたが、既に水頭症が出現しており、飛行機搭乗による症状悪化のリスクがあると考えられたため、当院にて準緊急で開頭腫瘍摘出術を施行。術後の病理で頭蓋咽頭腫と確定診断が得られた。同腫瘍の手術はその近傍の構造を温存する必要から、脳外科領域でも難度の高い手術とされるが、本症例では明らかな合併症なく全摘出することができた。また、術後管理では中枢性尿崩症や前葉機能低下症が出現したが薬物コントロール範囲内で、合併症なく退院。その後に無事米国への帰国も果たすことができた。

消化器内科 松山恭士医師

次に消化器内科の松山恭士が、「当院で行った新規大腸内視鏡前処置薬の前向き研究」の結果について発表しました。
大腸内視鏡検査の前処置薬である新組成NaP錠(NaP)は不溶性セルロースからなる従来型製剤に比べ残渣が少ないという事もあり、汎用されているポリエチレングリコール電解質溶液(PEG)と洗浄効果、患者受容性などについて比較検討した。その結果、NaPはPEGで洗浄効果が劣る深部大腸に対しても高い洗浄効果を認め、また服用液が水かお茶であり患者の好みに合わせて変えられる点で受容性が高く、新組成NaP錠はPEGと比較し洗浄力・受容性共に優れた前処置と考えられた。


リハビリテーション科 稲川利光医師

最後にリハビリテーション科の稲川利光が、「自らが考えるリハビリテーション」について発表しました。
患者の持つ障害の大きさはその原因となった疾病の種類や程度によるが、障害が患者に及ぼす影響は患者の周囲の環境の在り方によって変化する。
発表では、重度の障害がありながらも、必要な時に、必要な場所で、便利な自助具を使用し、適切な援助を受けながら独立した生活を取り戻していく症例を報告。加えて、脳卒中の急性期から緩和ケアの終末期にわたる当院のリハビリの関わりを紹介し、リハビリが患者の生活や人生の重要な部分に深く関わっていくものであることを述べた。
どんなに歳をとろうと、いかなる病気や障害を持とうと、最後まで人として尊厳のある生き方をすることは、患者のみならず関わる私たちにとっても重要なテーマであるとし、Rehabilitation is a field concerned with living life. と結んだ。