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(報道発表資料)

有限会社 中村養鶏場
東日本電信電話株式会社 茨城支店
2018年10月22日

猛暑を乗り切った!茨城県内養鶏場における温度管理や防犯対策のIoT活用について

東日本電信電話株式会社 茨城支店(所在地:茨城県水戸市、支店長:松本 健一郎 以下、「NTT東日本 茨城支店」)は、2018年7月から有限会社 中村養鶏場(所在地:茨城県小美玉市、社長:中村 強 以下、「中村養鶏場」)に圃場センシングソリューション「eセンシング For アグリ※1」とクラウドサービス「ギガらくWi-Fi IoTサポートオプション※2」を設置し、温度管理データとモニタリング動画の自動取得・遠隔確認を可能にすることで、猛暑続きだった今夏において、大幅な人的稼動の削減と生産性の向上を実現しました。

※1 「eセンシング For アグリ」
「eセンシング For アグリ」は、電源不要のセンサーと無線通信機器を対象となる圃場に設置することで、「温度」・「湿度」・「照度」などのセンシングデータを自動収集し、スマートフォンアプリやPC等を用いて圃場環境を“見える化”するソリューションです。
参考URL: https://business.ntt-east.co.jp/service/sensing_agri/

※2 「ギガらくWi-Fi IoTサポートオプション」
「ギガらくWi-Fi IoTサポートオプション」は、サポート付き簡単オフィスWi-Fiサービス「ギガらくWi-Fi」をIoTゲートウェイとし、IoTセンサー装置やネットワークカメラなどのIoTデバイスと、収集したデータを可視化するクラウド、それらの運用サポートをセットにしたパッケージです。
参考URL: https://flets.com/gigarakuwifi_iot/


1.背景と目的

養鶏事業では、温度管理により鶏の育成状況や製品品質が大きく左右され、養鶏場内の温度を24時間体制で一定の温度以下にする必要があり、養鶏事業者の肉体的・精神的な負担となっています。
 中村養鶏場では養鶏場から事務所が離れているため、温度や空調機器に故障が無いか、都度現地へ行く稼動が発生していました。また、室温が一定温度以上になった際はサイレン音でアラートが鳴り、特に夜間の場合は、近隣住民への騒音となることも課題になっていました。
 さらに、養鶏場入り口の防犯設備に不安があり、鶏や卵の盗難の懸念がありました。
 このような状況の中、Wi-Fiやセンサー、ネットワークカメラを駆使したIoTの技術を活用することにより、これらの課題の対策に取り組むこととなりました。


2.導入効果

「eセンシング For アグリ」

  • 3棟ある養鶏場にそれぞれ2個所に温度センサーおよび遠隔通信可能なLPWA送信機を、また遠方にある事務所にLPWA受信機を設置し、クラウドストレージサービス「フレッツ・あずけ〜る」に温度データを自動収集します。これによりクラウド上での温度データ管理および遠隔地からの養鶏場内の温度確認が可能となり、これまで確認作業の稼動および精神的負担が大幅に軽減されました。
  • 養鶏場内の温度が35度以上になるとスマートフォンへメールでアラートが送信されるようになったため、夜間時の近隣へのサイレンによる騒音がなくなりました。

「ギガらくWi-Fi IoTサポートオプション」

  • ネットワークカメラを敷地出入口付近と養鶏場付近の2個所に設置し、事務所にいながらリアルタイムにモニタリングできるようになります。これにより、養鶏場出入り口の監視を強化するとともに、事務所内の通信環境の向上も図ることができました。

<サービスイメージ> <サービスイメージ>


3.利用者(中村養鶏場)の声

「eセンシング For アグリ」の導入によって自宅など遠隔地にいても養鶏場内の温度が監視できるほか、異常発生時にはスマートフォンへメール通知してくれるようになったので、夜でも安心です。温度測定に人手を割く必要も無くなり、稼動が減りました。防犯面では「ギガらくWi-Fi IoTサポートオプション」によって、スマートフォンからいつでも事務所や養鶏場の様子を確認できるようになったので安心です。


4.今後の展開

鶏卵生産量全国1位の茨城県内には多数の養鶏場があり、今後NTT東日本では、これらの養鶏事業者へのIoT活用の展開に取り組むとともに、鶏卵生産量全国3位の千葉県の養鶏事業者や、養豚などその他畜産業への展開を検討してまいります。



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現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。