支店ホーム > ふらっとおでかけ 福島ぶらり > 福島市飯坂町茂庭地区 摺上川ダム(茂庭っ湖)周辺
インフォメーションセンター前にはNHKラジオドラマ
「さくらんぼ大将」の主人公・六郎太少年の像が建つ
摺上川ダムは、昭和46年に建設計画が出され、平成6年に工事がスタート、平成18年に完成するまで35年にわたりました。
新しく生まれたダム湖には「茂庭っ湖(もにわっこ)」という愛称が付けられ、周辺は親水空間として様々に整備が進められています。
「摺上川ダム・インフォメーションセンター」では、ダムの役割や工事中のこと、茂庭に伝わる昔話などについて、模型やパソコン、パネルなどで情報提供をしています。
また、センターの前広場に立つ「六郎太少年像」は昭和26年1月から翌年3月まで放送されたNHKのラジオドラマ「さくらんぼ大将」の主人公で、この茂庭地区が舞台だったことに由来します。像を前に懐かしい思い出を口にする中高年の方々もおられます。
「洪水吐き」という場所
自然調整方式という
洪水調節が行われている
このダムは洪水から渇水まで流水を調節し、かんがい・水道・工業の用水供給、摺上川発電所(東北電力)での発電などの役割があります。水道用水の供給先は3市(福島市・二本松市・伊達市)、3町(伊達郡川俣町・同桑折町・同国見町)。かんがい用水の補給先は、摺上川・阿武隈川の川沿いの水田や畑約4,200ヘクタールです。
国土交通省 東北地方整備局 摺上川ダム管理所「摺上川ダム インフォメーションセンター」
住所:福島県福島市飯坂町蝉狩野山25【地図】
電話:024-596-1275
摺上川ダムホームページ
摺上川は、奥羽山脈にある摺上山(標高997メートル・福島市)を源流として、宮城県刈田郡七ヶ宿町稲子地区を経て再び福島市を流れます。延長約32キロメートルで、阿武隈川有数の支流です。流域には美しい渓流をなす茂庭地区、両岸に旅館が並ぶ穴原温泉・飯坂温泉地区、果樹園、工業団地があり、それらをたどり阿武隈川に注ぐ場所は、松尾芭蕉も訪れた瀬上地区「月ノ輪の渡」跡の近くです。
増水に伴い氾濫する暴れ川だった摺上川は、大蛇に例えられさまざまな口伝えや民話に登場します。2000年に発行された「ふくしま新発見 茂庭の大蛇」(福島商工会議所婦人会)によれば、「奥州伊達郡茂庭村(福島県飯坂町茂庭)に下向してきた茂庭家(鬼庭家)の初代が、周辺の村を荒らしていた大蛇を退治し、領民に期待されて領主となり、妖怪大蛇を退治した武勲にちなみ「鬼庭」の姓を名乗り、この領地茂庭村も鬼庭村と改称した。この武勇を聞いた伊達朝宗(伊達家初代)に召されて幕下に連なった」とあります。
茂庭地区には茂庭氏の初代から十代の墓所が残されています。伊達家の功臣として長く仕え、後に現在の宮城県大崎市松山に城を置く茂庭公ですが、歌舞伎や小説の題材になっている寛文事件(伊達騒動)にも、「茂庭周防良元」の名が登場します。 茂庭と松山は今も交流をもつということです。地区内の離れたところにあった墓石は、ダム建設の折りに一カ所に合わせられました。
■茂庭公墓所
住所:福島市飯坂町茂庭小泉【地図】
ダムの周囲は約17キロメートルあり、ダムとなる場所に住んでいた178家族、道路を造る所に住んでいた15家族は、住みなれた土地から移転しました。
水底となった場所にあった「梨平小学校」の校門が「梨平公園」に移されています。公園の周囲には、福島市の企業・有志が植えた桜の記念植樹が数十本あり桜の名所となる日が待たれます。
郷社梨平神社境内には、御嶽神社、山ノ神、毘沙門様、稲荷神社、延命地蔵など地元のお社と人々の尊崇があつめられています
ダムが造られるにあたり、水底となる地区の社や地蔵などが梨平に集められました。梨平神社に合社された各社の由来は、失われないよう碑に書き留められています。
「もにわの湯」「ふるさと館」の隣にある「茂庭広瀬公園」には、キャンプ場、バーベキュー広場、野外ステージなどの施設と「広瀬公園内あそび場」があります。あそび場は乳幼児が伸び伸びと駆け回ることができ、仮設トイレや仮設授乳・休憩室もあり遊具の種類が多い広場になっています。
住所:福島市飯坂町茂庭字広瀬前1-2(摺上川ダム下流域)【地図】
■予約・問い合わせ先
茂庭生活歴史館(野外ステージ音響施設など)
福島市飯坂町茂庭字屶振山10番地
電話・FAX:024-571-7702(9時から17時まで)
福島市ホームページ施設案内「茂庭広瀬公園」
福島市ホームページ施設案内「茂庭広瀬公園内あそび場」