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意外と知らない!電話・通信の仕組み
第1回 電話の普及、その背景にある技術とは!?

今から120年前の1890年、郵便や通信を管轄していたのが逓信省(ていしんしょう)でした。この年、東京市内と横浜市内を結ぶ電話サービスが開始され、電話したい相手に交換手に手動でつないでもらうという仕組みによって、日本の電話は始まりました。その後、電話サービス利用者の増大や機能・サービスの向上のために、電話と電話をつなぐ「自動交換機」が生まれ、技術革新とともに大きな進化を遂げていくことになります。

電話 イメージ

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電話を手動でつなげていたのを知っていますか!?

初期の電話サービスは、今と違って“電話番号をかけると相手に直接つながる”というものではありませんでした。では、どういう仕組みで電話をかけていたのでしょう?
当時は、電話と電話の間に「交換手」と呼ばれる人がいて、その交換手が相手に電話をつなげてくれることによって、電話をすることができたのです。電話機の受話器を上げると交換手につながり、「横浜のAさんにつないでください」と通話先を告げると、交換手が横浜のAさんにつなぐ、という仕組みでした。受話器を上げるだけで交換手につながる仕組みだったため、初期の電話機にはダイヤルがありませんでした。
電話サービスが始まった当初は、加入者数も現在ほど多くなかったため「交換手」という人の手による取り次ぎが可能でしたが、加入者数や利用回数が多くなるにつれ、取り次ぎが追いつかなくなりました。そうした背景から、1926年から徐々に「交換手」に代わる「自動交換機」が導入されるようになったのです。

「交換手」イメージ

「自動交換機」とは、「交換手」の手を介さず、電話番号に基づいて自動で電話をかけたい相手につなげる通信機器のことです。この「自動交換機」の登場で、交換手が行っていた取り次ぎ業務が機械に置き換えられていくことになりました。
国内で初めて導入された自動交換機に採用されたのが「ステップ・バイ・ステップ」という方式です。電話したい相手につなぐには電話番号が必要となり、初めてダイヤルが付いた電話機が登場します。
「ステップ・バイ・ステップ」とは、ダイヤル式電話機から送られてきたダイヤルの番号に応じて、その数字の回線に次々に接続していき、最終的に相手の電話機に回線がつながるという仕組み。次々に接続していく一連の動作が「ステップ」と呼ばれ、「ステップ・バイ・ステップ交換機」という名称となりました。

「自動交換機」イメージ

市外通話が広まるまでには…

1952年の日本電信電話公社発足当時、市内通話はステップ・バイ・ステップ交換機で自動的につながるようになりましたが、市外通話では依然として交換手が接続業務を行っていました。市外通話は、市内通話に比べて距離が離れていることもあり、各地に点在する自動交換機をいくつも経由して接続する必要があるため、接続に時間がかかる一方、ステップ・バイ・ステップ交換機には、保守が難しく、機器自体の寿命が短く設置・維持にコストがかかるというデメリットがあったためです。
こうした問題を解消するため、1955年には「クロスバ交換機」が導入されました。
「クロスバ交換機」では、縦と横に張り巡らされた複数のバーがクロス(交差)して設置され、電話をかけると、ダイヤルされた電話番号の情報から各バーに付いている電磁石の磁力により縦と横のバーが接触し、相手に電話をつなぐという仕組みになっています。ステップ・バイ・ステップ交換機よりもコストをかけずに、各地の自動交換機をいくつも経由する回線の自動接続が可能になり、市外通話の全自動化が実現しました。さらに、クロスバ交換機では市外通話料金の自動記録が可能になりました。
こうして、交換手を介さず待ち時間もない市外通話は、クロスバ交換機の普及や回線の増設により1967年には県庁所在地級の都市で利用されるようになり、1978年には全国に広まりました。

「クロスバ交換機」イメージ

IP電話でテレビ会議も当たり前に

電話サービスの普及率が上昇する中、1982年には音声や制御信号がすべてデジタル化された「デジタル交換機」が導入されました。これまでのアナログ通信と較べ、音声もクリアで聞き取りやすくなり、利用者はますます増えていきました。
このように発展してきた電話サービス。2004年には、NTT東日本が「IP電話」サービスである「ひかり電話」を開始します。「IP電話」の仕組みには、電話番号を管理する「SIPサーバー」や、音声データを適切な回線に振り分ける「ルーター」など、インターネットで用いられる機器が採用されています。これらの機器は従来の自動交換機より安価に導入でき、音声とデータをひとまとめで送信できることから、通信効率も高まりました。さらにこうしたメリットにより、通話料も安くなりました。
また、「音声」を伝える以外に「動画」を伝えることも可能となり、これによって「テレビ電話」が普及することになりました。一対多人数の接続も簡単にできるため、現在では、企業などで「テレビ(電話)会議」を採用するところも増えてきました。
このように電話サービスは広く普及し、利便性も向上しています。今後のサービスや技術がどう変化していくのか、その発展が楽しみですね。

今回のキーワード

ステップ・バイ・ステップ交換機
:交換手が必要だった電話通信から、人の手を介さず自動通話が可能になった自動交換機の先駆け。
クロスバ交換機
:ステップ・バイ・ステップ交換機と比較すると、市外通話の自動化に対応し、収容できる回線が増えたのが特徴。電話サービスを申し込んだらすぐに開通するようになり、電話サービスの普及と利用者の利便性向上に大きく貢献した。
IP電話
:インターネットで使われている通信方式「IP(Internet Protocol)」を採用したデータ通信技術に基づく電話サービス。高価な自動交換機の代わりにインターネットで使用されている「ルーター」や「SIPサーバー」などの機器を利用してネットワーク基盤が構築されているため、電話サービスが安価に提供できるようになった。
参考資料:
日本経済評論社『近代日本の社会と交通5 通信と地域社会』
小学館『日本大百科全書』『デジタル大辞泉』
「NTT技術史料館:NTT History Center of Technologies」Webサイト
総務省「電気通信サービスの加入契約数等の状況(平成22年6月末)」Webサイト
筆者プロフィール
安達崇徳(あだちたかのり)
フリーライター。エンジニア時代は、LinuxやRubyなどを用いて業務システムを構築。IT系雑誌に転職してからは、ブロードバンドを普及させようという思いで、ISPの料金表やインターネット接続図の編集を担当した。Webニュースに異動してからも、Wi-Fi、3G、LTE、WiMAXなど、移動や固定にとらわれずネットワークの市場や技術に関して動向を追い、今に至っている。

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