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宮城県気仙沼市様

多様なメディアと連動しワンオペレーションで配信
災害時の住民への情報伝達手段の確立を目指す

宮城県気仙沼市様

あらゆる情報伝達手段を統合、システムの“普段使い”で、住民の安全を守りたい

気仙沼市総務部危機管理課 主査 三浦 稔 氏

宮城県気仙沼市様の概要
宮城県気仙沼市様

宮城県北東部の太平洋岸に位置しており、造船や水産加工業で発展する気仙沼港を有する一方、市の大半はリアス式海岸特有の地形であり、沿岸部のわずかな平地に住民が寄り添うように暮らしている。水産業と観光が主な産業であり、防災教育等のソフト事業を中心に津波防災に重点を置いて対策を講じてきたものの、東日本大震災では甚大な被害を受けた。2011年10月に「気仙沼市震災復興計画」を策定、「津波死ゼロ」のまちづくりを目標に掲げ、居住エリアを高い場所に定め、職場がある市場・産業エリアでは仕事中に津波が来た時の対策として、避難ビルの設置などを計画している。

東日本大震災当時の状況やシステム導入の経緯について、お聞かせください。

三浦 稔 氏

三浦 稔 氏

気仙沼市の危機管理課では、住民への災害情報の伝達手段として、ホームページや緊急速報メール、Twitterなどさまざまなメディアの活用を想定していました。しかし、東日本大震災においては、地震の発生直後から市全域が停電したこともあり、それらのツールを有効に機能させることはできませんでした。そうした一方、自治体に対して、災害情報の提供を求める市民からの要望は高まっており、災害情報を迅速かつ確実に届けることが急務とされました。ワンオペレーションで多種多様な情報配信が実現する「防災情報伝達制御システム」は、まさに被災当時の私たちが求めていたシステムでした。

消防庁と連携した実証実験についての評価はいかがですか。

緊急速報メール 緊急速報メール

今回、総務省消防庁の「住民への災害情報伝達手段の多様化実証実験」への参画ということで、気仙沼市では、データセンターを活用した市外地からの防災情報の配信やデジタルサイネージの活用について、その有効性を検証しました。2013年2月に行った実証実験では、通信障害の発生など災害時のさまざまなケースを想定した上で、システムが問題なく稼働し、デジタルサイネージや緊急速報メールなどのメディアに災害情報が届くことを確認しました。ほんの数秒で情報配信される様子に参加者も感心し、高く評価するなど、成果を納めることができました。防災行政無線を補完するシステムとして、いくつもの「想定外」を真剣に想定した配信テストを行い、有効性をさらに高めていきたいですね。被災経験がある沿岸地域の自治体の事例として、今回の実証実験を通じてさまざまな知見が得られ、全国の防災対策に生かされることを願っています。

「防災情報伝達制御システム」の使い勝手や感想はいかがですか。

魚市場のデジタルサイネージ 魚市場のデジタルサイネージ

私自身、震災当時は支援物資の管理を担当していましたが、急激に増える支援物資を管理し住民からの要望へ対応することに朝から晩まで追われていました。そのようにすべての職員が多忙を極める中、ホームページやTwitterなどさまざまなツールへの情報配信はとても困難でした。本システムであれば、そうした状況でも複数のメディアに手軽に情報配信することができ、防災行政無線や昔からあるモーターサイレンなどと組み合わせることで、災害時の被害を最小限に抑え、住民への有効な情報伝達手段になると思います。今回の実証実験では、システムに不慣れな職員も簡単な説明だけで操作できることが確認でき、システムの操作性は高く評価しています。一方、体制も含めて、どうすれば災害発生時に役に立つシステムになるのか、今後のシステム運用については課題があると考えています。例えば、魚市場や市立病院に設置したデジタルサイネージは防災以外の情報配信で普段から市民に慣れ親しんでもらうことが不可欠ですし、情報配信する側も日ごろから活用するといった、システムの“普段使い”が大事だと考えています。そうした運用面についてもNTT東日本とともに改善していきたいと考えています。

NTT東日本の対応について、お聞かせください。

市が考えた多様な手段による情報伝達構想に対して、それを具現化する的確な提案、そしてシステム構築や運用開始に至るまで、全社を挙げてきめ細かに対応していただいたことを高く評価しています。とくに気仙沼営業支店の営業担当者は、日ごろから率直な意見交換などを通じて、私たち危機管理課の相談相手となり、課題解決に奔走してくれていることに感謝しています。本システムについても、私たちの被災経験を決して無駄にしないために、災害発生時の情報伝達手段の確立に向けて、これからも一緒になってより良いものにしていきたいと思っています。すべては住民の安心・安全ため。今後も私たち自治体に近い目線で、震災からの復興に尽力してくれることを期待しています。

今後の展開や展望について、お聞かせください。

システムを導入したら終わりではなく、これがスタートだと考えています。市では、車での移動中に被災したり、車中で夜を明かしたりした住民も多かったので、今後はカーナビへの情報配信や、現在フィールド実験などが行われている新たな通信メディアとの連携も検討しています。住民の目や耳に触れるあらゆるメディアに対して、ワンオペレーションで情報配信できる環境を整備することで、TwitterやFacebookなど積極的に情報収集を図る住民のニーズに応えるとともに、情報弱者と呼ばれる高齢者にも確実に情報を届ける仕組みを整備したいと考えています。なお、導入を検討している自治体の皆さまに対しては、“同じ国民“として東日本大震災の経験を共有し、同じ轍(てつ)を踏まない措置につなげていただければうれしいです。震災を通じて得られた教訓を決して無駄にすることなく、また今回の実証実験を通じて得られた知見などもぜひ参考にして、平常時からの災害対策に真剣に取り組まれることを切に願っています。

  • 文中記載の会社名および製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
  • 文中記載の組織名・所属・役職・サービス名などはすべて2013年2月時点のものです。

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