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長野県東御市様

高齢者などの交通弱者の利便性向上、また交通空白地域の問題を解決する
デマンド交通システムをクラウド型で導入
もっと使いやすく、もっと安全な運行をスムーズに実現

長野県東御市様

導入の背景

これまで利用してきたデマンド交通システムの更改にともない、クラウド型サービスに移行することで、保守コストや管理稼働の低減、運用の効率化などを図りたいと考えた。

選定のポイント

  • サーバーなどの管理が不要なクラウド型サービス
  • 安心安全な運転をサポートする車載端末に、送迎ルートの自動作成機能が追加
  • 長年にわたり既存システムを安定運用してきた実績

期待される効果

  • クラウド型サービスへの移行による信頼性の向上
  • 車載端末の小型化や送迎ルート自動作成機能などによる、安全運行の向上及び運用管理の効率化
  • 運用効率化による利用率アップを通じた地域の活性化

バス並みの料金でタクシー並みの便利さを実現する新交通システム

とうみレッツ号

長野県の東部に位置する東御(とうみ)市。東西に流れる千曲川沿いの平野部から山へとゆるやかに向かう丘陵地帯に果樹園や住宅街が広がり、江戸時代には善光寺参拝の宿場町として栄えました。しなの鉄道(旧JR信越本線)の田中駅前の商店街をはじめ、市街地には大型ショッピングセンターや市民病院、福祉センター、市営温泉施設も4カ所あるなど、住環境は整っていますが、病院に通院する時間に合うバスがない、自宅の近くにバス停がなく不便を感じるなどといった交通に対する改善要望の声がありました。そうした声を解決するとともに、整った住環境でより施設を利用するのに適した交通手段として機能しているのが、2006年に導入いただいたNTT東日本の「デマンド交通システム」。2012年4月に既存システムが更改され、クラウド型でサービスを提供する「Bizひかりクラウド お出かけデマンド」として稼働を開始しました。

「とうみレッツ号」と名付けられた東御市のデマンド交通システムは、事前に電話で予約すると、タクシーと同様に自宅前まで迎えにきて目的地まで送り届けてくれる“ドアtoドア”の移動を可能にする交通システム。目的地に向かう途中で他の住民が乗り降りする乗り合いバスのようなスタイルで運行することにより、1回片道200円という路線バス同様の低料金とタクシー並みの利便性を両立させています。

利用者の多くが高齢者であり、中でも運転免許を持たない女性が大半を占めており、利用者からは、「外出する機会が増えた、車中の会話が楽しい」「公民館までの長い坂道を登り降りしなくてすむので助かる」「雨が降りそうな日も大きな傘を持たずに買い物ができる」といった喜びの声をいただいています。

交通システムを整理・統合、移動手段の確保が急務に

2004年4月に旧東部町と旧北御牧村の2町村が合併して誕生した東御市では、合併当初からバス交通の見直しを迫られていました。合併以前、民間事業者が撤退したあと両自治体で巡回バスなどを運行していましたが、赤字が続く状況。合併後には、廃止路線の代替バス(4路線8系統)、市営バス(2路線8系統)、巡回バス(4路線)、小中学生の通学用契約バスが混在して運行されており、交通システムの整理・統合が急務となっていました。

そこで、市では2005年にバス利用に関する市民アンケート調査を実施するなど、交通システムの改革に向けた検討を開始しました。巡回バスや乗り合いタクシーなど、複数の交通手段が候補に上る中で、通勤・通学用に朝夕の路線バスを継続運行させるとともに、ドアtoドアの利用が可能なデマンド交通システムに多くの期待が寄せられたことから、同システムの導入を決定。市から運用を委託された東御市商工会と連携して、デマンド交通システムの構築・運用を任されることになったのが、NTT東日本でした。

そうして2006年に稼働を開始した「デマンド交通システム」は、利用者からの電話予約を受け付け、ネットワークを介して車載端末へ運行ルートを指示、ドライバーがそれに従って送迎を行うシステムです。電話を受けたオペレーターは、電話をかけてきた相手の名前や住所をCTIシステムで確認しつつ、地図情報システムや車載システムを用いて車両の手配を実施します。急な予約が入った場合には、GPSシステムを用いて走行中の車両に対して、新たな運行ルートを指示することで、ドライバーもスムーズに対応することが可能。ICTを活用して運行管理の効率化が図れるもので、利用者はもちろん、管理する側にとっても手間やコストをかけずに公共交通システムを運用できるのが大きな特長です。

システム構成図システム構成図

クラウド型のデマンド交通システムを東日本で初めて導入

既存のSI型システムでは運用サーバーなどの導入が必要だったのに対し、クラウド型サービスである「Bizひかりクラウド お出かけデマンド」では、NTT東日本のデータセンター内の設備を利用することで、新たなシステム構築やサーバー購入は不要。構築コストを大幅に低減しつつ、デマンド交通システムを短期間で手軽に導入することが可能となっています。

カーナビタイプの端末

さらに、これまではノートPCを用いていた車載端末に関して、カーナビタイプの端末を新たに採用することで操作性の向上を図り、さらなる安全走行に寄与。また従来はオペレーターが手作業で行っていた配車処理を自動化、最適な送迎ルートをシステム側で自動作成することで、オペレーターの負担の大幅な軽減も期待できます。

2006年に導入した既存システムに関して東御市では、運行管理を担当するオペレータールームに運用サーバーを設置しており、運用保守などに手間やコストがかかるなどの課題を抱えていました。そこで、より低コストで運用できるシステムに更改したいという市からの要望に対し、NTT東日本は、まだ検討段階だったクラウド型サービスの早期提供を果たすことで、東日本エリアでは初となる、クラウド型サービスによるデマンド交通システムを2012年4月から運用開始することができました。

「初めてのシステムということで、データが車載端末からネットワークを介して、NTT東日本のデータセンターに確実に届いてシステムが順調に稼働するのか検証を重ね、スムーズな導入を果たすことができました」(NTT東日本 長野支店 法人営業部 システムサービス担当 主査 石井 隆行)

生活に欠かせない移動手段の確保で、地域の活性化に尽力

NTT東日本のクラウド型サービス「Bizひかりクラウド お出かけデマンド」を採用した東御市の新たなデマンド交通システムの導入コストは、従来のSI型システムと比較して約4分の1に低減できました。

なお、システム更改に合わせて東御市では、「とうみレッツ号」の運行ルートの改善を実施。従来は市内を5つのエリアに分けて、エリアごとに1台のバスが運行しており、これまでエリア間の移動は中継地点の田中駅で乗り換えが必要だったのに対し、新システムではエリアを2つに集約して同じバスが移動できる範囲を広げ、乗り換えを減らして利用者の負担を軽減。さらに同一エリアに複数台のバスが運行することで、満員で乗れない状況を減らすなど、利便性の大幅な向上を図りました。

NTT東日本 長野支店 法人営業部 ソリューション営業担当 営業担当課長代理 中村 英二

NTT東日本 長野支店
法人営業部
ソリューション営業担当
営業担当課長代理
中村 英二

「これまでは、朝の8時台は電話がつながりにくかったり、満員で乗れないことがあったりと、利用者の需要にシステムや体制が追いついていなかった部分がありました。新たなシステムと運行ルートの改善により、そうした問題も解消できたと思います」(中村)

こうして導入された新システムのもと、住民はこれまでと同様に日ごろの買い物や通院にデマンド交通システムを便利に役立てており、現在は1日約200名の利用があるといいます。予約受付や配車処理を担当するオペレーターからは、「最適な送迎ルートの自動作成は便利」「特にクラウド型とは意識せず、従来と変わりなくシステムを利用できている」といった評価を得ています。

2006年の運行開始から約6年を経て、デマンド交通システムが今や住民に欠かせない交通手段となっていることに、東御市では大きな手応えを感じています。今後も引き続き高齢者をはじめとする住民の移動手段として活用しつつ、商店街の活性化にも役立てたい考えです。NTT東日本では、システムの安定運用や改善を図り、よりよい交通システムを実現することで、市や商工会の取り組みを積極的に支援、地域のお客さまへのさらなる貢献を目指していきます。

  • 文中記載の会社名および製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
  • 文中記載の組織名・所属・役職・サービス名などはすべて2012年7月時点のものです。

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