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福島県大熊町様

システムを預けデータを端末に残さない
シンクライアントシステムで安心と便利を両立。

福島県大熊町様

情報技術を活用し、大熊町の復旧・復興に取り組んでいます。

  • 大熊町 町長 渡辺 利綱 氏
福島県大熊町の概要
会津若松市役所 追手町第二庁舎 大熊町役場 会津若松出張所
会津若松市役所 追手町第二庁舎
大熊町役場 会津若松出張所

太平洋に面し、温暖な気候のもと、過去30年以上にわたって、人口増加を続けてきた。福島第一原子力発電所(東京電力)の1号機から4号機までが立地していることから、2011年3月11日の東日本大震災の発生直後から、全町民の移動・避難を余儀なくされている。同年11月に町内数カ所で除染のモデル事業もスタートするなど、復興に向けた取り組みが進められると同時に、現在、「大熊町はひとつ」を合言葉に、居住場所の検討や雇用・教育の提供、大熊町を離れる方への支援も含めた、町民の生活基盤の確立を最優先とする「大熊町復興計画」の策定に取り組んでいる。

大熊町の現在の状況について、お聞かせください。

渡辺 利綱 氏

渡辺 利綱 氏

東日本大震災による地震と津波、そして原子力発電所の事故により、約11,500人の全町民が避難生活を余儀なくされる事態に見舞われました。震災発生から約1カ月後の4月3日に、多くの町民と役場の職員がともに会津若松市に移転、同月5日に会津若松市役所追手町第二庁舎に出張所を開設して、役場機能を再稼働するに至りました。依然として先が見えない不安の中、不自由な生活を強いられている厳しい現況から1日も早く脱出できるよう、職員と町民が力を合わせて、復旧・復興に取り組んでいます。

大熊町仮役場においてICTはどのように機能していますか。

仮役場を開設して最初に取り組んだのが、町民の安否や所在を把握することでした。そこで、仮役場内にNTT東日本さんの協力を得て安否情報コールセンターを開設しました。北海道から沖縄・海外まで、各地に避難した町民の所在確認を実施し、約2カ月ほどで全町民の安否・所在を把握できました。

その後、パソコンなどの設備が不十分な中、職員達は膨大な業務に追われ、土日も交代で出てきてもらっていたので疲労もピークに達していました。けれども2011年秋口にシンクライアントシステムが復旧したあたりから、職員も日曜日は休めるようになりましたし、ようやく負担も軽減されてきました。

復旧・復興に向けての思いや、NTT東日本に期待することについて、お聞かせください。

避難されている町民の皆様からは、出来るだけ多くの情報がほしいという要請がありますので、それにお応えできるよう努力しています。
情報技術を使って、最大限迅速に、正確な情報を伝えていけるように取り組んでいきたいと思っています。

現在、大熊町復興計画を策定していますが、居住区域の提供や雇用の確保、教育環境の整備などを進めつつ、さらに町を離れる決断を下した町民に対しても、しっかりとした支援を行っていきます。
町民の要望の集約などにも情報技術を活用できればと考えていますので、そういった点からもNTT東日本さんにご協力いただければと思います。

我々は避難当時より「大熊町はひとつ。みんなで戻って、みんなで力を合わせて復興再生を図る。」ということをスローガンにしてきました。
今は離れていますが、絆やつながりというものを大事にしながら、町民の心をひとつにして、これからも復興に取り組んでいきたいと思います。

最後に、この場をお借りして、震災直後から支援物資を届けていただいた方々や、一次避難にご協力いただいた田村市の皆さまをはじめ、私たちを応援していただいた、たくさんの方々に感謝の意を表したいと思います。

シンクライアントシステムが、町の再生に役立っています

  • 大熊町 税務課 課長補佐 吉岡 文弘 氏
  • 大熊町 総務課 管財係長 鈴木 幹弘 氏

シンクライアントシステムの導入を決めた当初の理由について、お聞かせください。

吉岡氏

吉岡 文弘 氏

吉岡 文弘 氏

元の役場には基幹系・情報系の2つの情報システムそれぞれに端末があり、職員のデスクには複数の端末が置かれている状況でした。また、2003年度に整備した地域イントラネットと役場に導入したパソコンが更改時期を迎えていました。端末管理が煩雑化する一方で、セキュリティー面でも不安を抱えていたことから、そうした状況を改善する手段として、職員が利用する端末にはデータを残さず管理の一元化が図れるシンクライアントシステムに更改したいと考えました。システムの使い勝手は重要なポイントだったので、操作画面の切り替えを行わずに複数のシステムを利用できるNTT東日本の提案が最適と判断し、採用を決定しました。導入に際しては、当初思うように処理速度が上がらないなど課題もありましたが、検証を重ねることにより、約130台の端末で構成されたシンクライアントシステムが2010年の年末に稼働開始しました。処理速度のさらなる向上を図るなど、チューニングを進めつつ本格的に活用したいと思っていた矢先に、東日本大震災が発生したのです。

東日本大震災からのシステムの復旧状況について、お聞かせください。

鈴木氏

鈴木 幹弘 氏

鈴木 幹弘 氏

役場のあらゆる業務において、情報システムは欠かすことはできません。大熊町仮役場を立ち上げた当初は、避難時に町から持ち出したパソコンなどを用いて、プリンター共有が可能な程度のLAN環境を構築しましたが、役場機能を本格的に復旧させるためには、シンクライアント環境を何とか再構築したいと考えていました。そこで、2011年6月に一時立入りが許可された際に、サーバーや端末を持ち出すべく、防護服に身を包み、現地に向かいました。役場内は足の踏み場もない状況でしたが、近年、非常用電源や耐震機能を備えたサーバールームを整備していたこともあり、大切なデータが保管されたサーバーには、ほとんど被害がありませんでした。職員が利用する端末は、ディスプレイが破損するなど若干の被害がありましたが、シンクライアント化していたおかげで、通常のパソコンの破損の際に発生するようなデータ損失をまぬがれたことは、不幸中の幸いといえるでしょう。

ICTやNTT東日本の果たした役割について、お聞かせください。

吉岡氏

会津若松市に役場機能が移転した後、安否確認コールセンターを開設した際には、データベースを構築して、情報共有が図りやすいような仕組みを整えました。さらに町の現状などの詳しい情報を求める声が多数寄せられたことから、町ではブログを立ち上げて情報を手軽に提供できる環境を用意、携帯電話からも多数のアクセスがありました。

大熊町からサーバーや端末を搬出する際には、限られた人員と時間の中で効率よく作業を進める必要がありました。サーバーの搬出にあたり、被害状況の把握から機器の梱包、搬出に至るまで、現地に同行したNTT東日本のスタッフの迅速な判断や尽力に感謝しています。作業を分担して効率よく進めたおかげで、十数名の人員でサーバーと約80台の端末を搬出することができました。機器の搬出からシステム復旧まで、やや時間を要したように思いますが、人の出入りも頻繁で管理も不十分な大熊町仮役場において、高いセキュリティーを確保できたのは、被災前にシンクライアントシステムを導入していたおかげといえるでしょう。現在では端末の一元管理が実現し、頻繁な故障対応からもようやく解放されたことで、ほっとしています。

今後の展開・展望について、お聞かせください。

鈴木氏

今回の震災発生を機に、これまで役場内のサーバールームに設置していた機器を、NTT東日本の通信設備ビルに設置しました。これにより、会津若松市やいわき市等の複数拠点のから光ネットワーク経由でサーバーにアクセスできる環境が実現しました。職員も従来と変わりなく情報システムを活用できており、今後、大熊町仮役場の再移転などがあっても、セキュリティーを維持しつつ、スムーズに移動することが可能になりました。以前は、重要データは手元に置いて保管するのがベストな選択と判断していましたが、今後はデータセンターの活用などを検討しています。

大熊町の住民が1日も早く日常の暮らしを取り戻すとともに、大熊町役場としても住民サービスの維持・向上に情報システムを積極的に活用できる、本来あるべき環境に早く戻れることを心から願っています。

  • 文中記載の会社名および製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
  • 文中記載の組織名・所属・役職・サービス名などはすべて2012年1月時点のものです。

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