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藤沢市様

デジタルサイネージで市民が身近な情報を手軽に発信
地域活性化に向けた環境整備に貢献

藤沢市様

市民による市民のためのサイネージという新たな可能性

  • 慶応義塾大学 環境情報学部 教授 中村 修 氏
藤沢市の概要
藤沢市

「市民の目線で市民経営」というスローガンのもと、地域の意見を尊重した「地域分権」のまちづくりを実践している藤沢市。東京から50キロ圏に位置し、気候温暖な住みやすい街である。江の島は、風光明媚な景勝地として藤沢市のシンボルとなっており、江の島弁天橋から望む湘南海岸と富士山の美しさは、他に類のない絶景といわれる。遊行寺をはじめ数々の寺社が日本史にその名を刻むなど、歴史と文化の薫り高い側面も持つ。市制を施行したのは、1940年10月1日であり、施行当時の3万6,000人余の人口は、2007年4月には40万人を超えた。近年では、観光都市・住宅都市、また商業都市・工業都市としての顔を併せ持ち、さらに4つの大学がある学園都市としての性格も加え、バランスの取れた都市機能を有する市として発展を続けている。

地域情報の活性化に向けて、デジタルサイネージに着目された理由は?

慶応義塾大学 環境情報学部 教授 中村 修 氏

慶応義塾大学
環境情報学部
教授 中村 修 氏

インターネットは地球上をくまなく網羅しており、テキストや動画像の閲覧、ショッピングなど、幅広く使える、グローバルでリッチな情報環境ですが、一方で、必要な情報にたどり着くことの難しさ、地球の裏側の情報ではなく「近くのスーパーの本日の特売品」といった身近な情報を入手することの困難さもあり、必ずしも万能なメディアではないのが現状です。地域における日常生活では、ママさんバレーの会員募集や迷子の犬探しなど、インターネットに載せるには適さない情報も多々あります。でも、こうした情報はそこに暮らしている住民にとっては必要な、大切なもの。そうした市民にとって身近な情報も、その場で、「今、ここで」しか見ることができないという特性を持つデジタルサイネージなら、効果的に共有・流通できるのでないかと考えました。

市民のコミュニケーションの場としてのデジタルサイネージの可能性は?

デジタルサイネージは、現在は主に商用目的で普及が進んでいますが、その場所に出向かなければ見られない、そこでしか得られない情報を掲載することが可能なメディアです。そうした特性を生かせば、オープンでありつつも、閲覧できるのは自ずと地元住民に限定される、実質的にクローズドな環境を構築することが可能です。インターネットに掲載するのは抵抗があるような情報も気軽に掲載し、地元の住民に向けて発信することで、地域コミュニケーションの活性化が図れます。このようにデジタルサイネージは、同じ地域を生活基盤としている人々の、新たなコミュニケーション・メディアに成り得ると考えています。

「ふじさわサイネージ」が普及する上で必要なこと、大切なこととは?

若干語弊があるかもしれませんが、市、自治体に頼り過ぎないことですね。デジタルサイネージに載せる情報を住民自ら作成すること、そして掲載の可否についても、住民の自主性を尊重する自由な環境を醸成していくことが大切です。便利なメディアとして慣れてくると、せっかくだから掲載情報を市のホームページにも共有しよう、などと考えがちですが、それを許容すると、せっかくの「今、ここで」しか見られない、というデジタルサイネージならではの特徴、良さが生きなくなる。市のホームページと連動しても、GPSなどを利用して閲覧できる人の範囲を技術的に制限するなどもできなくはないですが、まずはその場所、地域に限った情報である、ということを常に念頭に置いて、外部には出さずにデジタルサイネージ内で完結させることによって、「身近な情報を安心に手軽に掲載できる」場としての地域住民からの信頼や共感を得ることが、このシステムが普及する上で何よりも大事だと思います。

「ふじさわサイネージ」の今後の展開について、どのようにお考えですか?

ディスプレーの設置場所を増やし、より多くの住民に見てもらえる環境を整備することが望ましいですね。そのためには、市の施設だけではなく、例えば銀行窓口や病院の待合室、街角のカフェなどに設置してもらい、時々広告を流しつつ市民の情報を掲載するといった、ビジネスとの連携を図ることです。商用のサイネージの問題点は、ともすれば「広告ばっかり」という印象を与え、見てもらえなくなること。メインの情報として身近な市民の情報があって、その合間に広告を流すようにすれば、サイネージを設置した側にとっては広告を見てもらえるというメリットがあり、見る側にとっては待ち時間の有効活用が図れ、役立つ情報が得られる。もしかすると待ち時間の長さを感じなくなるかもしれないし、まさに一石二鳥、三鳥の効果が期待できます。身近なものとして、少しずつでも口コミで利用が広がっていけば、やがては生活に欠かせないメディアになるでしょう。かつて子どもが何かいたずらをすれば、近所のおっかない大人にしかられたように、このシステムを通じて、試行錯誤を重ねながらも人と人がもっと触れ合い、地域コミュニティーの再生に貢献していくことになれば、と期待しています。

NTT東日本に期待することについて、お聞かせください。

今回の「ふじさわサイネージ」の構築に際しては、市と大学、そしてシステムインテグレータであるNTT東日本の三者で協議会を設立して、互いに議論を重ね、短期間でよいシステムを構築できました。慶応義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC)では、先端のサイエンス、テクノロジー、デザインを駆使することによって、人間・社会・自然・地球・生命を理解し、未解決の問題に対する解決策の創造に挑戦しています。藤沢市と一緒になって、ICTを活用した行政サービスの向上に取り組むのもその一環です。しかし、よいアイディアも「カタチ」にならなければ意味をなさない。具現化していくことが必要なのです。NTT東日本には、長年にわたる実績や技術力をフルに活かして、私たちの想像や考えを「カタチ」にする、具現化する“プロフェッショナル”としての役割を期待しています。

地域イントラの有効活用が図れ、市と大学の取り組みを具現化する強い味方

  • 藤沢市役所 総務部IT推進課 川口 剛 氏

「ふじさわサイネージ」導入の経緯や背景について、お聞かせください。

藤沢市役所 総務部IT推進課 川口 剛 氏

藤沢市役所
総務部IT推進課
川口 剛 氏

近隣住民の付き合いが希薄になったといわれて久しいですが、昔のように「近所のだれそれが運動会で1等になった」といった日常的な情報の積み重ねから、近所同士が顔なじみとなり、住みやすい街や地域の安全が実現していくのが、街としての本来の姿だと考えています。藤沢市では、地域コミュニティーの再生に向けて、さまざまな施策を展開しています。ICTを活用した地域の情報共有の手段として「市民電子会議室」を立ち上げましたが、これはインターネットというバーチャルな空間に人々が集うもの。それに対して、実際のリアルな場所に人々が集まるきっかけとなり、そこから交流や情報交換が生まれるような、かつての井戸端会議の「井戸」の役割を果たすシステムを導入したいと考えていました。そこで注目したのがデジタルサイネージです。

NTT東日本の果たした役割や印象について、お聞かせください。

地域イントラネットの構築・運用をはじめ、NTT東日本には、日ごろから多岐にわたる支援をいただいています。ICT導入に向けた新たな施策を展開する際など、藤沢市と慶応義塾大学との間で生まれるさまざまなアイディアに対し、協議会を通じて常に的確なアドバイスをいただき、最適なシステムとして具現化するなど、NTT東日本は私たちにとって強い味方です。今回も市内全拠点への情報ディスプレーの設置をはじめ、管理サーバーと地域イントラネットとの接続や、手軽に情報発信できるシステム開発など、限られた期間のなかでスケジュール通りに構築を完了できたことに感謝しています。

「ふじさわサイネージ」導入のご感想、他自治体に向けたアドバイスは?

2010年2月のサービス開始以来、システムの認知度が高まるにつれ、順調に利用が増えています。ある市民センターでは学生が作成した映像コンテンツのコンテストに本システムを利用するアイディアが提案された例もありますし、企業からイベント告知に活用したいという要望も寄せられています。エリア限定で地域に身近な情報を手軽に配信できる本システムは、高い信頼性や安全性が確保された地域イントラネットの有効活用にも役立つものです。

導入に際しては、だれもが手軽に操作して投稿できる使い勝手のよさにこだわりましたが、「よいシステムだからどうぞ自由に使って」と告知しただけでは利用増加は望めません。効果的な運用のためには、情報ボランティアの育成やNPOなど地域の団体との連携など、実効性のある仕組みづくりが非常に大事だと考えます。

今後はどのようなことを予定していますか。

利用拡大に向けてさまざまな施策を展開していくとともに、防災などの他システムとの連携を図り、大雨洪水警報といった防災情報を迅速に伝えられるシステムを実現したいと考えています。公園の入口などに設置してある木製の掲示板の代わりとなるような、身近で役立つ掲示板に発展させたいですね。今後は、ショッピングモールなどの商用目的のデジタルサイネージとも連動して、広く情報提供できる環境を整備するとともに、商店街の広告掲載など、広告料の収入で運用費用の一部でも賄えればと考えています。そして何より、この「ふじさわサイネージ」をきっかけに人々が集い、地域のコミュニケーションが活性化することを願っています。今後も、システムの利便性向上や発展に貢献するようなNTT東日本の提案やサポートに期待しています。

  • 文中記載の会社名および製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
  • 文中記載の組織名・所属・役職・サービス名などはすべて2010年10月26日 時点のものです。

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