POSシステムの更改にあたって、売上データをリアルタイムに集中管理できる環境を導入することにより、産地直売所の運営効率化と生産者支援を図りたいと考えた。

寒暖の差が大きい盆地特有の気候に適した落葉果樹が栽培され、ブドウ・桃・スモモの生産では全国1位の山梨県。県の中央に位置する甲府市を主な拠点として、農業を支える担い手をさまざまな角度から支援し、食糧の安定供給と「安心して暮らせる地域社会」の実現に尽力しているのが、JA甲府市様です。生産者が出荷した農産物を市場に出荷するのに加え、「地産地消」の取り組みとして、農産物を消費者に直接届ける産地直売所(以下、直売所)を運営しています。
「食」への関心が高まる中、地元で収穫された新鮮な農産物を手ごろな値段で購入できる直売所は、地域の消費者はもちろん、都市部からの観光客にも人気のスポット。人気の農産物は午前中に売り切れてしまうこともしばしばとか。全国各地でその数は増加し、売上も伸ばしているといいます。
直売所は、普通の小売店舗とは流通形態が異なり、地元の生産者が収穫したものを持ち込んで委託販売するもので、生産者に店頭のスペースを貸しているイメージに近いといえます。
農産物を販売する流れは、具体的に以下のようになっています。
まず生産者は、毎朝、収穫したばかりの農産物を直売所に持ち込み、自身で値決めしたバーコードの付いたラベルシールを貼って店頭に並べます。直売所では販売時にレジで商品のバーコードを読み取り、後日、集計した売上データに基づき、生産者への支払いが行われます。
閉店時に売れ残った商品は、その日のうちに生産者が引き取るのが原則です。
魅力ある多彩な農産物を常に店頭に並べ、品切れをなるべくなくし、より多くの商品を販売するには、生産者と直売所の緊密な連携が不可欠となります。
JA甲府市様では、市内2店舗の直売所「穫れたてLand」(山城店・池田店)を運営しています。このうち、池田店のPOSシステムは、導入から5年を経過し、更改時期を迎えていました。もう1店舗の山城店では、売上管理が可能なPOSシステムを導入済でしたが、構築や運用管理に高額な費用を要しており、池田店に同じシステムを導入することは、組合員(生産者)にも負担を強いることにつながりかねないため、コスト面がハードルとなり、なかなかシステム更改に踏み切れずにいたといいます。
そうしたJA甲府市様の課題にお応えし、池田店のシステム更改とそれによる運営の効率化を実現したのが、NTT東日本の「ASP型産地直売所システム(1,2,の産直)」(以下「1,2の産直」)でした。

そこでNTT東日本では、JA甲府市様の本店内に本システムのデモ環境をご用意した上で、直売所のスタッフに参加を呼びかけ、レジ操作を実際に体験していただき、これまでのものと少し違うがそれほど操作性は変わらないことを実感していただくなど、本システムの有効性についての細やかな検証とアピールを行いました。
こうした様々な提案・検証期間を経て、JA甲府市様は本システムの導入を決定、「1,2の産直」による新たな直売所システムを構築することとなりました。
「東京の本部の協力を得て、デモ機器の用意やお客さまからの問い合わせへの迅速な回答に努めるなどして、技術的にもサービス内容的にも問題なくシステムの更改が実現できるよう、全社を挙げてJA甲府市様の取り組みにお応えしてきました」(浅川)