会議録作成支援システムを導入することで、会議録作成の時間を大幅に短縮し、迅速な情報公開や、より活発な議論の実現に役立てたいと考えた。
国際保護鳥トキの生息地であり、豊かな自然に恵まれ、現在、世界遺産の国内暫定リストにも記載されている新潟県佐渡市。かつては金山で賑わい、今では農業・林業・水産業・観光業など、豊かな土壌と気候を生かした多彩な産業が根づいています。2004年に佐渡の全市町村が合併し、「佐渡市」として市政に移行。以来、地域住民のより快適な暮らしを実現するべく、市議会では熱心な議論が交わされ、重要事項の決定がなされてきました。
市議会において年に4回行われる定例会や臨時会では、さまざまな議案についての審議が行われます。そうした議会でのやりとりは、会議録として記録され、市民への情報公開や次の会議の参考資料に役立てられることになります。しかし、録音された音源をもとに文章をゼロから書き起して会議録にまとめる作業には多大な手間や時間を要するため、「次の定例会より前に前回の会議録がほしい」といった議員からの要望に応えられずにいました。 そこで佐渡市では、会議録作成の効率化や迅速化を目指して、音源から自動的に文字データを生成できる音声認識システムの導入を検討。さまざまな製品の比較検討が重ねられた中で有力候補とされたのが、NTT東日本の「会議録作成支援システム VoiceAir」でした。
NTT東日本の「会議録作成支援システム VoiceAir」は、NTTの研究所が開発した音声認識エンジンを活用して、音声データから文書を自動的に作成できるシステム。従来に比べ会議録作成に関わる作業時間が36%短縮可能というNTT研究所の実験結果もあるように、精度の高いテキストデータが短時間で生成でき、かつ大幅な効率化が実現できます。音声・映像を再生しながら編集作業ができ、再生速度も自由に変えられるなど、使いやすく分かりやすい操作インターフェイスで、システムに不慣れな方でもすぐに使いこなせるのも、大きな特徴です。音源を逐次聞きながら文章に起こして会議録を作成するという従来の作業を大幅に効率化することによって、今後、迅速な会議録の提供やコストの削減が期待できます。
システムの核となる音声認識技術は衆議院で採用され、国の重要な意思決定機関における会議録の作成に活用されており、2010年12月の製品リリース以来、さらに他の地公体でも導入に向けた動きが進むなど、製品化されて間もないシステムながら、信頼と実績を重ねています。
佐渡市が音声認識システムの導入に向けた検討をしているという情報を得たNTT東日本では、2010年11月に本システムの提案を行いました。翌12月には、認識性能や使い勝手の良さを実際に確認していただくため、臨時市議会を録音して直ちに認識処理を実施。会議の当日に作成した会議録を市幹部や市議会議員に提出したところ、認識結果や認識精度に対して高い評価を得ることができました。その後、2011年3月には実証実験を行い、また他システムなどとの比較検討も経て、本システムが採用されることとなりました。
