更新の手間とコストのかかる既存システムを更改し、教職員の作業効率アップや学生へのサービス向上につなげたいと考えた

栃木県宇都宮市の郊外に広大なキャンパスを構える作新学院大学。120余年の歴史を有する作新学院の人文社会科学系総合大学として、「自学自習、自主・自律の精神」を教育理念に掲げ、時代の変化に対応できる“実践力”を備えた人材を多数育成してきました。
そんな作新学院大学が、キャンパス内のさまざまな業務の情報システム基盤である学務システムの更改に向けて動き出したのは、2004年のこと。それまで稼働していたオフコンベースのシステムに代えて、オープンで拡張性に優れ、学校事務の効率化に貢献する先進機能をふんだんに搭載した統合パッケージを導入しようと考えたのでした。それと同時に、従来の学生向けポータルサイトもより高機能で学務システムとも連携したシステムへと更改し、情報提供などの面で学生サービスのさらなる向上を目指すこととなったのです。
そこで、各課の職員を交えた「業務システム等更新検討会」を立ち上げるとともに、学務課や入試・広報課、会計課(旧:管財課)、就職指導課など各課から新システムに対する要望を募ることとなりました。そうして業務効率化やセキュリティー、拡張性など、新たな学務システムに求められる機能要件をさまざまな角度からリストアップ。全システムがWebインターフェイスで利用でき、クライアント側で専用のソフトウェアをインストールする必要がないこと、全システムの統合管理や将来のシステム追加にも柔軟に対応できることをはじめとして、約80項目にもわたる詳細な機能要件が策定されました。
それら多岐にわたる機能要件に応えたのが、NTT東日本の大学ソリューション。多くの機能を標準搭載しつつ、システム連携の柔軟さや優れた拡張性など、作新学院大学の目指す学務システム/学生向けポータルサイトの要望にマッチしたソリューションだったのです。

「詳細なシステム要件を明示していただくことが、利便性の高いシステムをスムーズに構築するためには非常に効果的です」と、NTT東日本の担当者も語るとおり、作新学院大学の学務システム/学生向けポータルサイト更改は、80項目に及ぶ詳細な機能要件を検討することから始まりました。その上で、「大学様から提示された機能要件を確実に満たすため、背後にある課題やニーズも明らかにして、それに的確に応える『要件定義』を実施したことが、効率的にシステム構築を進めていく上で大きなポイントとなりました」と担当者は語ります。この「要件定義」とは、システムの基本設計の段階で、機能仕様を明確にするもので、各課の担当者に対して個別にヒアリングを実施、システム仕様を具現化していく作業のことです。
そうした「要件定義」で明示された、作新学院大学の求めるさまざまな機能をほぼ標準機能として搭載していたのが、NTT東日本の「事務システム」と「授業支援システム」という2つのパッケージシステムでした。
実際のシステム更改は、3年間という期間をかけ、業務ごとに順を追って進められました。1年目の2005年度には学生向けポータルサイトと学務システムの試験稼働と仕様細部の調整を開始。2年目の2006年度には学生向けポータルを学務システムに先駆けて運用開始、学務システムのうち、入試関連/学籍教務(健康管理も含む)/学納金システムの更改を実施。3年目の2007年度には学生向けポータルサイトと学務システムの連携を開始し、就職支援/学生募集システムの更改が実施されました。新システム導入に当たっては、その都度旧システムからの移行・テスト運用の期間を設けました。その間、教職員が実際に利用する中から改善要求が上がってきたり、新システムに習熟することで段階的にスムーズな移行体制が実現したりといった効果が見られたといいます。
また、「事務システム」と「授業支援システム」という2つのパッケージシステムのスムーズな連携に加えて、今後の導入が予定されている「図書館システム」や「学習管理システム(LMS)」との連携を可能にする柔軟な拡張性も必要とされましたが、この点については、特定ベンダーに限定されずお客さまのご要望に合わせて最適なシステムをインテグレーションできる、ベンダーフリーのNTT東日本に期待されている部分でした。
NTT東日本の提供する大学ソリューションは、そうした様々なシステムとのスムーズな連携も念頭に入れて提案・構築されているのが大きな特徴です。今回のシステム構築においても、学生一人ひとりの成績や履修登録などの更新内容が直ちに各システムに反映されるなど、学生情報の一元化やシステム連携が図られています。その一方で、例えば、外部の非常勤講師がインターネットを介して成績管理情報を更新したいとき、学務システムに直接アクセスすることなく、安全に更新できるような環境を整えるなど、高セキュリティーのシステム構成となっています。

今回の学務システム/学生向けポータルサイトの更改で、学生情報の一元化を図ったことにより、作新学院大学では、年度初めの履修登録などに要する時間が大幅に短縮され、学校事務の効率化が実現しました。学生サービスの向上についても、学生一人ひとりに対してきめ細かな配慮が行き届く情報基盤を整備したことで、効果的な学習支援・就職支援体制の確立に向けて、着実に歩を進めることができたといいます。
今後の目標はまず、図書館システムやICカード学生証システムの導入など、学内システムにおける迅速・確実な情報連携の実現。さらに、大学を取り巻く企業や地域などに対して、情報公開や産学連携などの活動を積極的に行えるよう、今回導入した学務システムのさらなる利活用にも取り組んでいく予定です。
なお、今回のシステム構築に当たっては、「事務システム」と「授業支援システム」という2つのパッケージシステムを合わせて導入する大規模プロジェクトであったことから、NTT東日本の栃木支店とビジネスユーザ事業推進本部が共同で取り組むこととなりました。栃木支店が積み重ねてきたお客さまとの信頼やニーズの把握、ビジネスユーザ事業推進本部の持つ大学ソリューションの実績やノウハウが存分に生かされ、大きなシナジー効果を発揮したと言えるでしょう。NTT東日本の技術力や総合力への信頼に応えるためにも、作新学院大学の目指す「地域に対する貢献」や「“実践力”を備えた人材の育成」に向けて、これからもNTT東日本が一丸となってさまざまな角度からサポートしていきたいと考えています。
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