
−新潟県というと、米どころや豪雪地帯といったイメージが浮かびますが、県の特徴や魅力についてお聞かせください。
関 本州の日本海沿岸のほぼ中央部に位置する新潟県は、東側には越後山脈などが連なり、西側には妙高山などの山々がそびえています。また、信濃川や阿賀野川など数多くの河川が日本海へとそそぎ、越後平野などの広大で肥沃な平坦地を形成しています。
そうした地理的好条件を活かして、稲作をはじめとした農作物の生産が盛んに行われ、全国有数の食料供給基地となっています。「コシヒカリ」は今やおいしいお米の代名詞として知られていますし、そのお米を原料とする煎餅などの米菓の出荷額でも、新潟県は日本一で、全国の5割を占めています。豊かな米の収穫量、清らかな水質、気温の寒暖差という条件がそろっていることから、兵庫・京都に次ぐ酒どころともなっています。

季節に応じた新鮮な食べ物が味わえるのも、新潟ならではの贅沢といえますね。上品な甘さと香りが特徴の洋梨「ル レクチエ」や、コシヒカリの乾草を餌に育てられるブランド牛の「村上牛」、生産者こだわりの「越後もちぶた」など、特産品も数多く生まれています。
−海の幸や山の幸をはじめ、自然の恩恵をたっぷり受けている印象ですね。
関 新潟県の魅力を語るキーワードは、ずばり「豊かさ」です。先ほど申しました稲作をはじめとする、清らかな水と肥沃な大地がもたらす農産物、さらには日本海からもたらされる水産物など、食料の豊富さは、昔からこの県を豊かにしてきました。明治中期ごろまでは、新潟県の人口が日本一で、東京よりも多かったと聞いています。当時は今ほど物流が発達していませんから、新潟のこの地で、それだけ多くの人口を支えられるだけの自給自足の環境があったということなのでしょう。そのことは現在もなお、米の収穫量が全国1位、食料自給率が約99%(農林水産省:2008年度カロリーベース)という数字に表れています。
食べ物がたくさんあるために、よそからきた人にも惜しみなく与えるような、他人に対する優しさや余裕を、新潟県の方々から感じ取ることができます。私自身は県外出身者なので、そうした人柄のよさを常日ごろから感じています。「敵に塩を送る」という言葉がありますが、越後の上杉謙信が、敵対関係にあった武田信玄の領地に塩を送ることを禁じなかったという逸話に基づくものです。以前、山形県境の村上市の海岸線を車で通った際に、天然の塩を精製する工程を見て、「謙信が送ったとされる塩は、なるほどこうやって採れるのか」と、いたく感動したことを覚えています。他人に対する優しさや懐の深さは、今も昔も新潟県人に共通する県民性であり、新潟の大きな魅力だと思います。

−そうした新潟県民の人柄のよさは、新潟支店の日常の業務において、どのような形で発揮されているとお考えですか。
関 新潟といえば、まず雪を連想する人も多いでしょう。この冬は記録的な大雪でしたが、県内有数の豪雪地帯である入広瀬地区では、毎年3mを超える積雪が観測されています。冬の長い間、雪に覆われ、閉ざされてしまう環境にもめげることなく暮らしている新潟県民には、実直で粘り強い気質の方が多いように見受けられます。新潟支店の社員も、自分に課せられた仕事に対し、根気よく黙々と取り組む印象がありますね。
また、米どころ新潟ならではの気質もあるように思います。稲作においては、決められた時期に決められた作業を迅速かつ確実にこなさないと、おいしいお米はできません。支店にも兼業農家の社員がいますが、そうした「米づくりのDNA」が、仕事の姿勢にも表れているような気がしますね。目標に向かって一つひとつ確実にこなすので、安心感をもって任せられるし、助け合いの精神にあふれているように思えます。
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※文中記載の法人・団体名・組織名・所属・肩書きなどは、全て2011年2月取材時点でのものです。